冬はこどもの事故が1年で最も増える季節。
寒さ・乾燥・凍結・服装・体調変化などが重なり、
大人より体が小さく弱いこどもには大きな負担となる。
ここでは防災士として、
“冬に子どもが危険に遭いやすい理由”と
“家庭で今すぐできる安全対策” をまとめる。
■① 冬は“転倒事故”が激増。特に朝の通学が危険
冬の子ども事故で最も多いのは 転倒。
● 凍った路面
● 日陰の通学路
● 斜面や橋
● 雪が溶けて再凍結した場所
特に朝は眠気・寒さで注意力が低下し、転びやすい。
対策はこれだけで大幅に事故が減る。
● 靴の滑り止めを見直す
● 手袋でポケット歩きを避ける
● 早めに家を出る
● 帽子・防寒着で体温を守る
“ポケットに手を入れて歩く”のは転倒の大きな原因。
■② 冬の“交通事故”は子どもの視界の悪さから起こる
冬は日没が早く、
こどもの背丈では車から非常に見えにくくなる。
● 暗くて発見されない
● フードで横の音が聞こえない
● 視界が狭く、車の動きに気づけない
これらが重なると、
夕方の交通事故リスクは昼の3倍以上 に跳ね上がる。
家庭でできる対策は、
● 反射材（ランドセル・靴・手袋）
● 暗い道は1人で歩かせない
● 帰宅時間を早める
● 自転車はライトを強めに
“見える子ども”は事故に遭いにくい。
■③ 冬は“火災・やけど”が特に多い
子どもは暖房器具に近づきやすく、火災事故が増える。
● ファンヒーター前で遊ぶ
● ストーブに服をかける
● 加湿器の蒸気に触れる
● カップ麺のお湯をこぼす
特にストーブは 服に火がつく事故 が実際に多い。
家庭の防災は、
● 暖房器具の周囲に物を置かない
● コンセントのホコリ掃除
● ストーブガードを設置
● 加湿器の蒸気に触れさせない
“暖房器具の周囲1mは子ども立入禁止” が理想。
■④ 冬は“体調急変”が起きやすい。脱水・寒さ・感染症
子どもは体温調節が苦手で、冬は体調を崩しやすい。
● 乾燥で喉がやられる
● マスクを嫌がる
● 加湿不足でウイルスが増える
● 遊びに夢中で水分を取らない
防災士として冬に特に伝えたい対策は、
● 室内湿度40〜60%
● 水分補給（白湯・温かい飲み物）
● 帽子・マフラーで体温確保
● 外出後の手洗い徹底
冬の健康管理は“喉を乾燥させないこと”が最重要。
■⑤ 外出時は“迷子・人混み事故”が急増
冬はイベント・ショッピングモールが混みやすい。
● 人混みで迷子
● カートとの接触
● エスカレーター事故
● 駐車場での車との接触
これらは冬特有の事故。
対策は、
● 親子で“迷子ルール”を決める
● 連絡先カードを入れる
● 手をつなぐタイミングを決める
● ベビーカーはスピードを出さない
人混みは「子どもにとって災害と同じ」。
ルールが命を守る。
■⑥ 防災の基本は“子どもが1人でもできることを増やす”
冬の災害時は、
親が手を離せない状況も多い。
そのため、
● 家の合言葉（避難時の集合場所）
● 119・110の違い
● 火災報知器が鳴ったらどうするか
● 地震のしゃがみ・頭守り
● 暖房器具に触らないルール
これらを 遊び感覚で学ばせること が、
子どもの防災力を上げる最強の方法。
■まとめ｜“冬の子どもの安全”は家庭の意識で大きく変わる
この記事のポイント。
● 冬は転倒・交通事故・火災が子どもに多い
● 反射材・滑りにくい靴・手袋は必須
● 暖房器具は1mの安全スペース
● 加湿・水分補給で体調急変を防ぐ
● 迷子ルールと連絡先カードは冬の必須装備
● 子ども自身ができる防災行動を増やす
結論：
防災士として断言します。 子どもの冬の安全は “準備した家庭から守られていく”。 小さな工夫で、こどもが一番守られる冬になります。
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