災害時、避難の判断が遅れる理由の多くは「迷い」です。
そんな迷いを取り除き、周囲の安全行動を引き出す「避難誘導」は、
大切な命を守る大きな他者貢献です。
特別な資格は必要ありません。
“気づくこと” “声をかけること”
この二つが、命をつなぎます。
■① 避難誘導は“一番身近な命を守る行動”
災害時、多くの人は「大丈夫だろう」と考えてしまいます。
その迷いを取り除くのが避難誘導です。
- 「避難が始まっていますよ」
- 「一緒に行きませんか?」
- 「ここは危ないので移動しましょう」
たった一声が、命を救うことがあります。
■② 子ども・高齢者・障がい者への声かけが大きな他者貢献
災害時に自分で判断が難しい人たちを、
優先して誘導することは非常に大切です。
- 子ども
- 高齢者
- 要支援者
- 妊婦さん
- 外国人
- 視覚・聴覚障がい者
「大丈夫ですか?」
その声が他者貢献の第一歩です。
■③ 一緒に避難することで“安心を与える”
避難は一人で行くよりも、誰かと行く方が安心できます。
- 夜間の移動
- 水害時の冠水道路
- 土砂災害の危険エリア
- 雨風が強いタイミング
- 家族が離れている状況
「一緒に行きましょうか?」
この言葉が不安を軽くし、行動につながります。
■④ 正しい方向を示すことは“命の道案内”
避難誘導では、方向の誤りが大きな危険につながります。
- 浸水している道
- 斜面が崩れそうな道
- 暗くて見えない道
- 道路が冠水している区域
避難ルートを理解しておくことは、
家族と地域を守る力になります。
■⑤ 避難情報を理解して周囲に伝えることも大きな他者貢献
災害情報は難しく、聞き逃すことも多いです。
- 高齢者は専門用語が分かりにくい
- 子育て家庭はテレビを見れない時間もある
- 夜間はアラートに気づきにくい
「避難指示が出ましたよ」
「少し危険なので早めに行きましょう」
これだけで周囲の避難行動が早まります。
■⑥ 道路状況の確認は“誘導する人の安全も守る”
避難誘導者が危険に遭ってはいけません。
- 水が流れている方向
- 舗装が見えない場所
- 側溝のふたが外れている
- マンホールが浮いている
- 落下物や倒木
正しい判断ができる人が近くにいることは、
地域全体にとって大きな支えです。
■⑦ 誘導する側は“落ち着いた態度”が信頼につながる
災害時にパニックを起こすと、
周囲はより動けなくなります。
- 声のトーンを落ち着かせる
- ゆっくり・はっきり話す
- 必要な情報だけを伝える
- 不安を煽らない
- 焦らせないように配慮する
落ち着いた誘導は、最も強い他者貢献です。
■⑧ 避難所での“最初の声かけ”も大切な他者貢献
避難所に着いてからも、
他者貢献の場面は続きます。
- 新しく来た人に声をかける
- 座る場所を案内する
- 子どもや高齢者の居場所づくり
- 荷物スペースの配慮
- 情報の共有
避難所の秩序と安心が、
一つひとつの優しい行動から生まれます。
■まとめ|避難誘導は“声かけ一つで命を救う”大きな他者貢献
避難誘導は特別なスキルではありません。
必要なのは「気づく力」と「声をかける勇気」だけです。
- 避難を促す
- 一緒に移動する
- 情報を伝える
- 弱い立場の人を優先する
- 落ち着いてサポートする
これらの行動が重なることで、
救われる命があります。
結論:
避難誘導は、声かけ一つで命をつなぐ“最も価値の高い他者貢献”。 防災士として、誰もが担える大切な行動だと考えています。

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