地震や豪雨などの大規模災害時、
「現金が使えない」「お釣りが出せない」「ATMが止まった」
――こうした声を現場で何度も聞いてきました。
私は【元消防職員・防災士】として被災地支援に携わり、
その中で強く感じたのが、**キャッシュレス決済こそ“新しい防災の形”**だということです。
💡 災害時にキャッシュレス決済が役立つ理由
1️⃣ 電気と通信が復旧すればすぐに使える
停電中は使えなくても、復旧直後からスマホひとつで買い物が再開できます。
→ PayPay、楽天ペイ、LINE Payなどは特に復旧対応が早い傾向。
2️⃣ ATMの列に並ぶ必要がない
現金を下ろす時間やリスクを減らし、感染症対策にも◎。
3️⃣ 遠方の家族が送金できる
避難所にいても、家族がスマホ経由で電子送金できる。
→ “離れていても支援できる防災”が実現します。
⚠️ 災害時のキャッシュレス「注意点」
便利なキャッシュレスも、次のような点に注意が必要です。
- 通信障害が起きると使えない場合がある
→ モバイル回線とWi-Fiの両方を確保しておく。 - スマホのバッテリー切れ
→ モバイルバッテリーやソーラーチャージャーを常備。 - チャージ残高がゼロになると詰む
→ あらかじめ3,000〜5,000円ほど入金しておくのが安心。
✅ 防災士がすすめる“キャッシュレス防災3ステップ”
1️⃣ 複数の決済手段を持つ
PayPay＋楽天ペイ、またはSuica＋クレカなど、
1種類だけに頼らないことがポイント。
2️⃣ スマホ決済とカード決済の両方を準備
通信障害時でも、カード決済は動く店舗が多い。
3️⃣ レシート・明細を定期的に確認
混乱時に不正利用されても気づけるように。
🌍 被災地での実例：キャッシュレスが命を救った
2024年の能登半島地震では、
一部地域のコンビニ・スーパーが早期にキャッシュレス決済を再開。
現金を持たない避難者が食料や水を購入できた例が報告されています。
「現金がなくても、スマホひとつで助かった」
――これは今の時代だからこそ可能になった防災の形です。
💬 防災士からのアドバイス
防災＝“物を備える”時代はもう終わりです。
これからは「使える仕組みを備える」ことが命を守ります。
キャッシュレス決済は、
災害後の経済を最速で動かす“ライフラインの一部”。
現金と電子の“ハイブリッド防災”が、これからの常識です。
🔋 まとめ：キャッシュレス防災で“お金の備蓄”を
停電しても、通信が戻ればお金は動かせます。
キャッシュレス決済は「便利」ではなく「生きるための準備」。
・現金：初動で使う
・電子マネー：復旧直後
・キャッシュレス決済：生活再建期
この3段階を意識すれば、どんな災害でも“経済的に強い家庭”を作れます。
【元消防職員・防災士】として、
私は“お金を止めない備えが、命と暮らしを守る防災”だと伝えたいです。
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