四国といえば「南海トラフ巨大地震」が最も有名ですが、
実は 内陸にも多数の活断層が存在し、直下型地震が起きる可能性が高い地域 です。
山間部や沿岸部に断層が走り、
地震発生時には強い揺れ・土砂災害・液状化・道路寸断など、
生活に大きな影響をもたらします。
ここでは、防災士として
四国地域の活断層の特徴と備えるべきポイントを解説します。
■① 四国地域の活断層の特徴
四国には活断層が数多く分布しており、特徴は以下の通りです。
- 多くは南北方向に走る活断層
- 内陸直下で浅い地震が起きやすい
- 揺れが非常に強くなりやすい
- 山間部が多く、土砂災害の危険も大
- 都市と自然が近く、被害が広まりやすい
これらの断層は過去に大きな地震を起こしており、
今後も活動する可能性があります。
■② 主な活断層(四国の代表例)
四国に存在する主要な活断層をいくつか紹介します。
【徳島県】
- 中央構造線断層帯(鳴門〜徳島市)
- 吉野川北岸断層帯
【香川県】
- 中央構造線断層帯(香川県東部)
- 綾川断層帯
【愛媛県】
- 中央構造線断層帯(松山〜伊予〜大洲)
- 石鎚断層帯
【高知県】
- 海岸沿い・山間部に断層が点在
- 室戸岬周辺の断層帯
最大級の断層は四国を横断する 中央構造線断層帯 です。
■③ 中央構造線断層帯は「国内最長級」
中央構造線(MTL)は、日本最大級の断層帯で、
- 四国を東西に横断
- 兵庫〜岡山〜愛媛〜長野まで延びる
- 地震発生ポテンシャルが高い
特に四国区間は、
M7〜M8クラスの地震が繰り返し起きている歴史 を持ちます。
南海トラフ地震と連動する可能性もゼロではありません。
■④ 内陸地震は「突然」起きる
活断層地震は、
- 前兆がほぼない
- 発生の予測が非常に困難
- 数秒で強い揺れが襲う
という特徴があります。
南海トラフのような長期予測が難しいため、
“明日でも起きる可能性がある” と考える必要があります。
■⑤ 土砂災害が同時に起きやすい
四国は山地が多いため、
内陸の断層が動いたときに以下の危険が高まります。
- 土砂崩れ
- がけ崩れ
- 落石
- 集落孤立
- 橋や道路の損壊
地震+土砂災害が同時発生するイメージを持つことが大切です。
■⑥ 活断層地震で想定される主な被害
四国地域で直下地震が起きた場合、
- 建物倒壊
- 道路・鉄道寸断
- 橋梁・トンネルの被害
- 通信障害
- 断水・停電
- 山間部の孤立
- 病院・学校の被災
- ライフラインの長期停止
都市と山間部が近い四国ならではの複合被害が想定されます。
■⑦ 四国で必要な“内陸地震特有の備え”
四国地域の活断層地震に備えるために重要なポイントは以下です。
- 家具固定を徹底(倒壊リスクが高い)
- 水と食料は7日以上
- 車への依存度が高いため、ガソリンは常に半分以上
- 橋やトンネルの“代替ルート”を把握しておく
- 土砂災害警戒区域に住む場合は避難判断を早く
- 家族の安否確認方法を決めておく
- 集落ごとの初動対応を共有
特に山間部は道路が寸断されやすいため、
孤立対策として備蓄を厚めにする 必要があります。
■⑧ 南海トラフと複合災害になる可能性も
四国は南海トラフ巨大地震の影響範囲にあり、
活断層地震との複合災害も懸念されています。
- 南海トラフ → 津波・広域被災
- 活断層 → 直下の揺れ
- 長期停電
- 物流停止
両方が影響すると、
復旧までの時間が大幅に延びます。
■まとめ|四国は“南海トラフ+活断層”の2つの危険を持つ地域
四国は南海トラフだけでなく、
内陸の活断層地震リスクも非常に高い地域です。
- 中央構造線を中心に活断層が多い
- 直下型の強い揺れが発生しやすい
- 土砂災害が同時に起きる可能性
- 山間部の孤立リスク
- 南海トラフとの複合災害
結論:
四国は「直下地震」と「津波地震」の両方に備える必要がある地域。 防災士として、内陸地震への準備も必ずセットで進めてほしいと強く感じます。

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