【防災士が解説】防災×常備薬|“薬がない不安”をなくすための家庭防災術

災害時に多くの人が困るのが「薬がない」という現実です。

避難生活では、体調不良・持病悪化・ケガ・感染症など、あらゆる健康リスクが高まります。

私は【元消防職員・防災士】として被災地支援に関わる中で、

常備薬を準備していた家庭ほど、落ち着いて避難生活を送れていたことを何度も実感しました。

💡 なぜ“常備薬”が防災に不可欠なのか

1️⃣ 災害時は薬局・病院が閉まる

 停電・断水・交通遮断で、数日〜1週間、医療が止まることも。

 → 手元に薬がなければ命に関わるケースもあります。

2️⃣ 避難所では薬が不足する

 医薬品は優先順位があり、持病薬までは支給されないことも。

3️⃣ ストレス・寒暖差・衛生環境の悪化で体調を崩しやすい

 胃腸薬・解熱鎮痛剤・整腸剤など、日常的な薬が役立ちます。

✅ 防災士がすすめる“常備薬リスト”

■ 慢性疾患がある人の必需品

  • 高血圧・糖尿病・心臓病などの処方薬
  • 服用スケジュールメモ(誰でも分かるように)
  • お薬手帳のコピー

■ 一般家庭向けの常備薬

  • 解熱鎮痛薬(熱・頭痛・筋肉痛に)
  • 胃腸薬・整腸剤
  • かゆみ止め・虫刺され薬
  • 絆創膏・消毒液
  • 風邪薬・トローチ・マスク
  • 目薬・湿布・包帯

■ 高齢者・子ども用の備え

  • 飲みやすいシロップ薬
  • 粉薬・ゼリー剤
  • 子ども用解熱薬(カロナールなど)

⚠️ よくある失敗例

  • 処方薬を“普段使い分”しか持っていなかった
  • 賞味期限切れの薬をそのまま防災袋に入れていた
  • 家族の誰がどの薬を飲むか分からなくなった

💡 対策は「1週間分の常備薬+使用メモ+お薬手帳コピー」をセットで保管すること。

📦 防災リュックへの入れ方のコツ

  • 薬はジップロックなどの防水袋へ
  • 高温多湿を避ける(クーラーボックス型の防災箱も◎)
  • 外袋に「薬セット」と明記しておく
  • 定期的に中身を更新(賞味期限チェック)

🌍 被災地で実際にあった声

能登半島地震では、避難所で「持病薬が切れた」ことで体調を崩す人が多数。

薬局が再開するまでに数日かかり、

「普段の薬を多めにもらっておけばよかった」という後悔の声が相次ぎました。

一方、薬を“分けて保管”していた家庭では、

避難所でも落ち着いて生活できていたのが印象的でした。

💬 防災士からのメッセージ

防災は「食料・水」だけではありません。

命を支える薬の備えも、立派な防災行動です。

薬は、あなたの身体の“ライフライン”。

病気を悪化させないことこそ、災害時の最大のリスク回避です。

🔋 まとめ:常備薬は“あなた専用の防災食”

  • 1週間分の薬を常にストック
  • 防水袋で保管・定期更新
  • 家族の薬情報を共有

薬があるだけで、不安がひとつ減ります。

それが「心の防災」でもあります。

【元消防職員・防災士】として、

私は“常備薬の備えは、最も身近な命の守り方”だと伝えたいです。

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