冬になると「風邪を引きやすい」「体調を崩しやすい」と感じる人が一気に増えます。
実はこれ、気のせいではなく、冬の環境そのものが風邪リスクを高める要因になっているからです。
防災士として強くお伝えしたいのは、
体調管理も防災の一部であり、健康を守ることは“自助”の最前線 だということ。
風邪をこじらせると、災害時の対応力が一気に落ち、家庭全体のリスクも高まります。
■① 冬に風邪を引きやすくなる理由
冬は環境的に、風邪・感染症にかかりやすい条件が揃っています。
●原因① 乾燥
湿度30%以下の室内では、ウイルスが空気中で長く生存します。
●原因② 気温低下
喉や鼻の粘膜が弱り、免疫力が落ちます。
●原因③ 密閉空間での人混み
暖房の効いた部屋に人が集まり、ウイルスが拡散しやすい。
●原因④ 睡眠不足・栄養不足
冬は疲れが溜まりやすく、免疫力が低下。
冬に風邪が多いのは、生活環境による“必然”でもあるのです。
■② 冬の風邪はこじらせやすい
冬の風邪は軽症から重症化するリスクが高く、注意が必要です。
- 喉の乾燥で症状が悪化
- 咳が長引く
- 肺炎まで進行するケース
- 高齢者や子どもは特に重症化しやすい
- 持病のある人はリスク増大
災害時に風邪を引いていると、避難行動が取れなかったり判断が遅れたりします。
■③ 風邪予防のための「室内防災」
冬の体調管理は、家の環境を整えることから始まります。
●湿度40%前後の維持
- 加湿器
- 洗濯物の室内干し
- 濡れタオルを干す
- 湯気を利用する(調理・入浴後)
●室温の管理
- 18〜22℃を目安
- 寒い部屋に長時間いない
●換気
- 1時間に1〜2回
- 暖房を止めずに短時間換気
“乾燥・寒さ・密閉”を避けることがポイントです。
■④ 風邪を防ぐ「生活習慣の防災」
冬こそ、生活習慣の積み重ねが体調を守ります。
- 睡眠時間を確保(7時間前後)
- バランスの良い食事
- ビタミンC・Dの摂取
- 無理な夜更かしを避ける
- お風呂で血流と体温を上げる
- 適度な運動(散歩・ストレッチ)
体調管理の徹底は、防災士としても強調したい重要な“備え”です。
■⑤ 子どもが風邪を引きやすい理由と対策
子どもの免疫は大人より弱く、冬に特に風邪を引きます。
●理由
- 鼻・喉の粘膜が弱い
- 外遊び後の寒暖差
- 手洗いが不十分
- 学校・習い事での接触が多い
●対策
- 手洗い・うがいを習慣化
- マスクを適度に活用
- 就寝中の「顔周りの加湿」
- 帽子・手袋で体温維持
- 十分な睡眠時間
家庭内感染も防ぎやすくなります。
■⑥ 高齢者が風邪を引くと危険な理由
高齢者は風邪をきっかけに重大な病気に発展しやすく、特に注意が必要。
- 肺炎のリスクが高い
- 体温調整が難しい
- 免疫力が低い
- 持病悪化につながる
●対策
- 部屋を暖かく保つ
- 乾燥しない環境づくり
- 水分補給の声かけ
- 高齢者だけの外出を控える
日々の予防が命を守る行動になります。
■⑦ 災害時の風邪リスクはさらに増える
冬の災害(停電・断水・避難)は風邪を悪化させる要因になります。
- 寒さで免疫力低下
- 睡眠不足
- 食事が偏る
- ストレス増大
- 密集空間でのウイルス拡散
冬の防災グッズに「健康維持」を加えることが非常に重要です。
■⑧ 風邪予防として準備しておくべきもの
冬の風邪対策として、家庭に備えておきたい物があります。
- 使い捨てマスク
- のど飴
- 保湿ティッシュ
- 常備薬(解熱剤・咳止めなど)
- ビタミンサプリ
- 温かい飲み物のストック
- 加湿器
- 湿度計
- 使い捨てカイロ
“体調の備え”も冬の立派な防災対策です。
■まとめ|体調管理は“最大の防災”
冬に風邪を引きやすいのは、乾燥・寒さ・密閉など、
生活環境がウイルスにとって有利になる季節だから です。
- 室内環境の改善
- 睡眠・食事・運動
- 子ども・高齢者のケア
- 冬の災害時に備えた体調管理
すべてが“命を守る防災行動”につながります。
結論:
防災士として、冬こそ「健康管理=防災」の意識が必要です。体調を守ることが、家族を守る最も基本で、最も強い行動になります。

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