災害発生直後、避難所に集まるのは命を守るための行動。
しかし、数日後から問題になるのは“生活のストレス”です。
私は【元消防職員・防災士】として、実際に避難所運営や支援活動を行ってきましたが、
快適さを少し工夫できた人ほど、体調やメンタルを崩さずに過ごせたことを強く感じました。
💡 避難所生活で起きやすい3つのトラブル
1️⃣ プライバシーの欠如
体育館などの広い空間では、家族や他人との距離が近く、
会話・いびき・物音などでストレスが溜まります。
2️⃣ 衛生・温度環境の悪化
トイレや水道の混雑、湿気、寒暖差などが体調不良を引き起こします。
3️⃣ 長時間の同じ姿勢による健康被害
床で寝続けることで、腰痛やエコノミークラス症候群が発生することも。
✅ 防災士がすすめる“避難所生活の工夫10選”
1️⃣ プライバシーを確保する工夫
・パーテーション・段ボール・布で仕切りを作る
・家族単位でスペースを囲う
2️⃣ 体温調整グッズを持参
・毛布・エマージェンシーシート・ネックウォーマー
・夏は小型扇風機・冷感タオルも有効
3️⃣ 衛生用品の小分けセットを作る
・マスク・除菌シート・簡易トイレ・ビニール袋をまとめておく
4️⃣ 安眠環境を整える
・耳栓・アイマスク・寝袋を用意
・床の硬さ対策に“エアマット”が有効
5️⃣ 食事・水分を小分けで管理
・家族分を袋に分けて配布時の混乱を防ぐ
・水は1人1日3L × 3日分を目安に確保
6️⃣ ストレッチで体調を保つ
・1〜2時間に一度、足首を動かす
・寝る前に軽く身体をほぐす
7️⃣ 情報を整理するノートを用意
・避難所連絡先・家族情報・持病メモなどをまとめておく
8️⃣ 子どものストレス対策
・折り紙・ぬり絵・小さな玩具を持参
・避難所スタッフに声をかけて安心できる環境づくり
9️⃣ 周囲との声かけを大切に
・あいさつ・協力の一言が避難所全体の空気を良くする
🔟 長期滞在を想定して“役割分担”に参加
・清掃・物資整理・見守り係など
→ 参加することで、精神的に落ち着く人が多い。
🌍 被災地での実例
能登半島地震の避難所では、
段ボールベッドやパーテーションの有無で、
「睡眠の質」「衛生環境」「ストレス」に大きな差が出ました。
また、「地域の自治会単位で助け合う仕組み」が機能していた避難所は、
トラブルが少なく、みんなで快適な空間を作れていました。
💬 避難所の工夫=共助の始まり。
小さな工夫が、みんなの安心につながります。
💬 防災士からのメッセージ
避難所は“非常時の家”。
そこを快適にすることは、決して贅沢ではありません。
清潔さ・睡眠・人間関係――。
どれも健康と命を守るために欠かせない「防災行動」です。
🔋 まとめ:避難所生活を快適にする工夫が“命を守る技術”
- プライバシーを確保
- 清潔・温度・睡眠を整える
- 周囲と協力して安心空間を作る
避難所生活は「我慢」ではなく「工夫」。
知っておくだけで、災害時のストレスを何倍も減らすことができます。
【元消防職員・防災士】として、
私は“快適な避難生活は命の延長線上にある防災”だと伝えたいです。
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