冬は葉が落ちて景色がすっきりしますが、
落ち葉そのものが災害リスクになる ことはあまり知られていません。
実は、冬場の落ち葉は
・滑り事故
・側溝や排水詰まり
・火災の延焼リスク
・大雨時の冠水要因
など、生活と防災の両面で要注意ポイントが多いのです。
ここでは、防災士として冬の落ち葉に潜む危険と対策をわかりやすく解説します。
■① 冬の落ち葉は“滑りやすい”ので屋外事故の原因に
落ち葉は乾いていると軽く、風で舞いやすいですが、
濡れた途端にスケートリンク並みに滑りやすくなる のが特徴。
特に注意すべき場所は以下の通りです。
- 通学路・通勤路
- 公園
- 階段・坂道
- マンションや家の前のアスファルト
- 横断歩道付近
冬は日が低く影が増えるため地面が乾きにくく、滑り事故が増えます。
■② 側溝や排水口を詰まらせ“大雨で冠水”するリスク
冬の落ち葉が詰まりやすいのが 側溝・雨樋・排水口。
詰まると、
・雨水が流れない
・道路に水があふれる
・家の周りが冠水
・住宅基礎部分の浸水
につながります。
特に強風の後は一気に溜まるため、
月に1回の点検だけでも大きな防災効果 があります。
■③ 乾燥した落ち葉は“火災の燃え広がり要因”になる
冬は湿度が低く、乾いた落ち葉が大量に地面に残ると、
ちょっとした火種で一気に延焼 することがあります。
注意すべき火源は以下です。
- たばこのポイ捨て
- 焚き火の火の粉
- キャンプの火
- 住宅の外コンセントの火花
- 電線トラブルの火花
強風と乾燥が重なると、小規模な火種が“地面伝いで広がる”ケースもあります。
■④ 家の周りの落ち葉は“害虫・害獣”の隠れ場所にも
落ち葉は湿度を溜め込み、
・ムカデ
・ナメクジ
・カメムシ
などの小動物の住処になりやすいです。
また、落ち葉が大量に積もると
ネズミが巣を作るリスク
もあります。
冬の害獣・害虫トラブルは、実は落ち葉が原因で起きるケースが多いです。
■⑤ 強風で舞った落ち葉が“視界を妨げる”ことも
冬は風が強く、落ち葉が舞い上がりやすい季節。
道路上で大量に舞い上がると、
バイク・自転車・車の視界不良
につながることがあり、事故リスクが一時的に上がります。
落ち葉の多いエリアを走行する際は特に注意が必要です。
■⑥ 冬の落ち葉対策は“プチ防災”として効果が高い
落ち葉の片付けは一見ただの掃除に見えますが、
実は 防災対策の中でも即効性がある行動 です。
- 月1回の側溝チェック
- 家周りの落ち葉を集める
- 風で溜まりやすいポイントを把握しておく
- 玄関前・駐車場・階段の掃除
- 乾いた落ち葉は袋に入れて保管せず早めに処分
これだけでも、
「滑り事故・火災・冠水」をかなり防げます。
■まとめ|冬の落ち葉は“放置すると災害の引き金になる”
落ち葉そのものは自然なものですが、
冬は乾燥・強風・低温が重なるため、
普段より危険性が増す季節 です。
・滑る
・詰まる
・燃える
・隠れる
など、意外な形で生活に影響します。
防災士として一番強く感じるのは、
「落ち葉掃除は最も簡単で最も効果が出る防災」 だということ。
たった5分の掃除でも、
事故・冠水・火災のリスクを確実に下げられます。
冬の落ち葉は“ただのゴミ”ではなく、
あなたと家族を守る小さな防災アクションにつながる存在です。

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