冬は気温が下がるだけではなく、
詐欺が一気に増える季節 でもあります。
年末年始の慌ただしさや、寒さによる注意力低下、
さらに「災害への不安」が高まる時期でもあるため、
詐欺グループが最も動きやすいタイミングのひとつです。
防災士として、冬の“心のスキマにつけ込む詐欺”に
特に警戒してほしい理由をまとめます。
■① 冬は“電話詐欺”が急増する季節
寒さで外に出る機会が減り、
家にいる時間が増えるため 電話詐欺が増加 します。
さらに、
- 年末の買い物・支払い
- サービス契約の更新
- 荷物の受取増加
- 役所・保険の手続き
こうした“電話で連絡が来そうな時期”に合わせ、
詐欺も巧妙に偽装してきます。
特に多いのは以下の手口。
- 架空料金請求
- カード会社を名乗る詐欺
- 警察・役所を名乗る詐欺
- 国際番号からの詐欺電話(ワン切り)
- 自動音声詐欺(ロボコール)
「本物っぽく聞こえる」季節でもあるため要注意です。
■② 災害不安につけ込む“防災系詐欺”が冬に急増
冬は大雪・停電・地震が起きやすく、
災害関連の情報需要が高まる季節。
そこにつけ込んだ詐欺も増えています。
- 「停電に備えた設備工事が必要です」
- 「大雪予測で屋根修理が必要です」
- 「防寒リフォームの助成金があります」
- 「災害保険金の申請を代行します」
どれも“実在しそう”なのがポイントで、
高額請求やカード情報抜き取りが狙いです。
■③ “雪・寒さ”で注意力が下がりやすい
冬の危険は天候だけではありません。
- 強い冷え
- 除雪での疲労
- 夕暮れの早さ
- 体調不良
こうした要因で判断力が鈍りやすく、
「ちょっと怪しいけど…」と流されてしまうケースが増えます。
気温が低いと、人は自然と“早く終わらせたい”心理になり、
詐欺師はそこを狙っています。
■④ 年末年始は“お金の動き”が大きく、詐欺が活発化
12〜1月は、詐欺が最も動く時期とも言われます。
- クリスマス・正月で出費が多い
- ボーナス時期でお金を持っている人が多い
- Amazon・楽天の荷物が急増
- 年賀状やDMが大量に届く
- 寒さで家から出ない人が増える
「荷物の不在通知を装った詐欺」
「アプリ課金の偽メール」
「本人確認を装うSMS」
などが急増します。
■⑤ “孤独”を狙う詐欺も冬に多い
冬は人との接触が減り、孤独感が増える季節。
- SNSでの相談詐欺
- 恋愛・マッチング詐欺
- 投資詐欺
- オレオレ詐欺
- 寄付金詐欺
孤独の隙間に入り込み、心理的に揺さぶる手口が多く見られます。
■⑥ スマホ・PCの詐欺は“寒さで急増”
冬はスマホ・PC利用が増えるため、
以下の詐欺が多発。
- Amazon偽メール
- Apple ID偽アラート
- 荷物の不在通知詐欺
- 銀行・クレカ偽装アプリ
- 海外番号からのSMS
- SNSのDM詐欺
画面上の通知は99%が偽物と考えて良いほどです。
■⑦ 冬の詐欺を防ぐ鉄則
冬に限らずですが、特にこの季節は
以下の“鉄則”を徹底してください。
- 知らない番号に出ない
- URLを押さない
- メールのリンクを踏まない
- SMSを信じない
- カード情報は絶対に入力しない
- 困ったら家族に相談する
- 相手が急がせる場合は100%詐欺
「急いで」「今だけ」「あなたの情報が危険」
この3つは詐欺の常套句です。
■⑧ 家族間で“合言葉”を決めておくのも防災
冬は帰省・年末挨拶で家族と会う機会が多い時期。
そのタイミングで“詐欺対策”を共有しておくと効果大です。
特に高齢者には、
- 電話に出ない
- 個人情報を答えない
- 合言葉が言えない相手とは話さない
この3つは命を守るレベルの防災行動です。
■まとめ|冬は“詐欺災害”に備える季節でもある
冬は、自然災害だけでなく “詐欺災害” にも注意が必要です。
- 電話詐欺
- SMS詐欺
- 災害系詐欺
- 年末年始の慌ただしさ
- 心の隙間を狙う詐欺
- 荷物系偽メール
結論:
「冬は詐欺が最も増える時期。疑う力と確認する習慣が命とお金を守る」
私は防災士として、災害リスクだけでなく
“人の不安につけ込む詐欺”も大きな危険だと感じています。
自然災害と同じく、詐欺も“備えることで防げる災害”。
どうか今日から、家族全員で詐欺対策を徹底してください。

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