【防災士が解説】防災×避難所×女性の防犯|“災害時こそ狙われやすい”を前提にした命の守り方

災害で避難することは命を守るために最優先です。
しかし、避難所は 「安全な場所」=「完全に安心できる場所」ではありません。

過去の災害では実際に以下のようなトラブルが報告されています。

・盗難
・のぞき・盗撮
・性被害
・不審な声かけ
・スマホや充電器の持ち去り
・子どもへの接触トラブル

避難所は“誰でも入れる場所”。
だからこそ、自分の身を守るための防犯行動が必要です。


■① 避難所は「見える防犯」が命を守る

避難所はプライバシーが少なく、次のような環境が当たり前です。

・雑魚寝
・人の出入りが多い
・スペースが狭い
・夜は暗い時間帯がある
・仕切りが不十分

🔻女性や子どもが選ぶべき安全な場所
・避難所の中央付近(人目が多い)
・女性・子連れ同士で集まる
・スタッフの目が届くエリア
・夜は明るいスペースへ

“端・隅・出入口付近”は便利ですが、狙われやすい場所でもあります。


■② スマホ・財布は「離さない・見せない・置かない」

避難所で最も多い犯罪が 盗難 です。

・充電中のスマホの持ち去り
・置きっぱなしの財布
・カバンごと盗られるケースも実際に発生

🔻対策
・スマホは充電中でも必ず目の届く場所へ
・財布は枕元 or 首下げポーチへ
・カバンは必ず近くに置き、上にタオルをかけて隠す

「気を遣うより、盗られない方が大事」です。


■③ 就寝時に使える“防犯テクニック”

避難所で寝るときこそ狙われやすい時間帯。

🔻安全を高める工夫
・寝袋で体を覆う
・タオルで顔まわりを隠す
・耳栓は使わず周囲の音を聞ける状態へ
・荷物は体の下 or 枕元へ
・1人で寝ない、1人で行動しない

“まとまって寝る”ことが最大の防犯です。


■④ 危険を感じたときの行動

「気のせいかも」「迷惑かも」と我慢すると、逆に狙われます。

🔻危険を感じたらすぐ行動
・場所を変える
・近くの女性や家族に伝える
・スタッフに相談
・声を出して存在を示す
・明るい場所に移動

“少し怖い”は危険のサイン。
直感を必ず信じてください。


■⑤ 女性が持つと安心な防犯アイテム

防災リュックに入れておくと安全性が一気に上がります。

・モバイルバッテリー
・防犯ブザー
・ホイッスル
・小型ライト
・タオル・大判ストール(視線の遮断)
・生理用品
・薬・絆創膏
・小型の南京錠(ファスナー用)

防犯の基本は
「声を出す」「光を当てる」「威嚇する」 です。


■⑥ 子ども・10代の女の子を守るために

災害時は子どもも不安定で、断る力が弱くなります。

・一人にしない
・トイレは大人と複数で
・周囲に信頼できる大人を配置
・スマホのカメラ・録音を使わせる
・「イヤ」と言っていいと伝える

特に避難所では「知らない大人」が増えるため、警戒が必要です。


■まとめ|避難所でも“自分を守る権利”はある

✔ 避難所=完全な安全ではない
✔ 女性・子どもは中央エリアへ
✔ スマホと財布は絶対に手放さない
✔ 怖いと感じたらすぐ移動
✔ 「断る・逃げる」は守るための正しい行動

防災とは 命を守る準備
防犯とは 体と心を守る準備

避難所で女性が安全に過ごすために、
“自分を守る行動”を当たり前にしていきましょう。

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