【防災士が解説】防災×水道トラブル|水道管工事で大量の水があふれ道路冠水(神奈川・横須賀市)

神奈川県横須賀市で、水道管の取り替え作業中に誤って部品が外れ、大量の水が噴出。
周辺道路が冠水し、一部の家庭では断水の可能性も出ています。

災害ではなく「工事事故」でも、私たちの生活は一瞬で不便になります。
この記事では今回の内容とともに、災害時にも役立つ“水のトラブル対策”をまとめます。


■① 何が起きたのか

2025年12月1日午後2時半ごろ、横須賀市で通行人から「水道管が破裂して車道が通れない」と119番通報。

市の水道局によると、

・老朽化した水道管を交換する工事中
・作業時に誤って部品が外れる
・大量の水が噴き出し、交差点周辺が冠水
・周囲の複数の家で“断水の可能性”

水道局は復旧作業を進めています。


■② 老朽化した水道管は全国で課題

今回の場所だけでなく、全国的に水道管の老朽化は進んでいます。

✔ 1970〜80年代に作られた管が多く寿命を迎えている
✔ 計画的な更新が追いついていない自治体もある
✔ 災害や工事で破損しやすい状況が続く

大規模災害だけでなく、
「工事中の事故」でも断水が起こる可能性があることを意識しておきましょう。


■③ 冠水エリアの危険性

今回のように工事中の破損でも、道路冠水は危険です。

✔ 車が立ち往生
✔ 側溝・マンホール付近の転落
✔ 見えない段差での転倒
✔ 汚水が混ざる場合もある

冠水エリアを見つけたら “絶対に入らない” が基本です。


■④ 一般家庭に起こりうる影響

今回のケースでも起こり得る影響は次の通り。

・断水
・水圧低下
・濁り水が出る
・トイレが使えない
・給湯器が作動しない

工事事故でも、日常生活が止まる可能性があります。


■⑤ 災害時にも使える「水トラブル対策」

今回のような“想定外の断水”に備えるには、次の準備が効果的です。

🔹 家庭での備え

✔ 2リットル水を最低3日分
✔ 風呂の残り湯を常に確保
✔ ポリタンクに生活用水を備蓄
✔ 非常用トイレを常備
✔ 給湯器は復旧まで使わない

🔹 断水した時の対応

✔ 水道局が「濁り水注意」を出したら飲まない
✔ トイレは非常用トイレへ切り替え
✔ 食器はラップで代用し節水
✔ 洗濯・食洗機は使用しない

“水が止まるだけで生活は一気に不便になる”
これを知っておくことが防災の第一歩です。


■⑥ 工事現場付近の注意点

今回の横須賀市のように、研究施設が多い地域や幹線道路周辺でも事故は起こります。

✔ 工事エリアでは速度を落とす
✔ バリケードの外には絶対に近づかない
✔ 親子連れは子どもを手でつなぐ
✔ 冠水時は遠回りでも安全ルートを使う

冠水した道路は 10cm でも危険です。
“行けそう”でも引き返してください。


■まとめ|水道工事事故も立派な「日常災害」

✔ 老朽化した水道管で事故が増えている
✔ 工事中のトラブルでも冠水・断水は起こる
✔ 冠水道路は絶対に歩かない・走らない
✔ 断水への備えは家庭の必須リスク管理
✔ 水のトラブルは「災害」と同じ影響を生む

水が出ないだけで生活は止まる。
この認識を持つだけで、災害対策の質が大きく変わります。

水道トラブルは“明日、自分の町でも起きる”という前提で備えておきましょう。

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