忘年会シーズンは、1年の疲れを癒やし仲間と語り合う大切な時間です。
しかし、冬は「災害」「事故」「体調不良」が重なりやすく、忘年会中や帰宅時にトラブルが発生するケースが全国で報告されています。
今回は、防災士の視点で“楽しく安全に年末を過ごすための防災×忘年会”を解説します。
■① 忘年会シーズンは「気象リスク」が最大
年末年始は天候が急変しやすく、特に以下が増える時期です。
✔ 大雪・路面凍結
✔ 強風による交通機関の乱れ
✔ 帰宅困難
✔ 気温急低下による低体温リスク
忘年会の予定がある日は、
気象庁・鉄道運行情報を事前チェック が安全につながります。
■② 飲酒 × 寒さ は危険が倍増
冬の飲酒は“隠れ低体温”になりやすく、事故が増加します。
● 体温が奪われていることに気付かない
● 判断力が低下
● 転倒・骨折
● 帰宅中に道迷いや凍死例も
屋外で長時間立ち話をしたり、薄着のまま歩くのは危険です。
防寒具を必ず持参すること が命を守ります。
■③ 帰宅時の交通事故が最も多い
忘年会シーズンは交通事故が増える時期でもあります。
✔ 夕方〜夜の視界不良
✔ 路面凍結
✔ 車のスリップ
✔ 飲酒による歩行中の事故
特に“歩行者の事故”が多く、
暗い服 × 非反射 → 車に見えない
という状況が多発します。
🔻対策
・明るい服や反射材
・歩きスマホしない
・横断歩道以外を渡らない
・飲酒時の単独歩行を避ける
■④ 忘年会会場でも災害は起きる
地震・火災はいつでも発生します。
飲食店では、以下の火災リスクが特に高いです。
● ガスコンロや鍋の火災
● 座敷席での転倒
● 酔った人の着衣着火
● 店内の避難経路がわからない
入店したら最初に
「非常口」「階段の位置」 を確認しておきましょう。
■⑤ 消火器・避難経路の位置を把握する
飲食店火災では“初期消火の遅れ”が被害を拡大させます。
特に冬場は乾燥しているため炎の広がりが速い。
✔ 消火器は入口近くにあることが多い
✔ 天ぷら油火災の危険
✔ ガス火が袖口に燃え移るケース
火災が起きた場合は
大声で知らせる → 初期消火 → すぐ避難
が基本です。
■⑥ 飲酒後の「判断力低下」による危険
忘年会では、通常ならしない行動をしてしまうことがあります。
✔ 無理な車の横断
✔ 寒い中での長時間待ち
✔ 酔って単独行動
✔ 深夜のコンビニで車と接触
✔ 川沿いを歩き転落
防災士として言えるのは、
酔ったときほど“災害弱者”になる ということです。
■⑦ 帰宅困難への備えをしておく
大雪・鉄道トラブルで帰れない人が毎年出ます。
✔ 充電切れ
✔ 現金不足
✔ ホテル満室
✔ 深夜の凍え
事前にこれを準備するだけで安心度が上がります。
🔻持ち物
・モバイルバッテリー
・現金5,000〜10,000円
・防寒具(カイロ・手袋)
・Suica・交通系カード
・宿泊できる場所の候補
■⑧ 忘年会は「無理しない」が安全の基本
年末は「参加しないと失礼」と思いがちですが、
天候不良・体調不良・家族事情がある時は
堂々と欠席してOK。
✔ 命より大事な忘年会はない
✔ 天気が悪い日は無理しない
✔ 家族を最優先に
✔ “帰宅できるか”を常に考える
「安全に帰宅できるかどうか」が忘年会の最重要ポイントです。
■まとめ|忘年会は“楽しみながら安全”が最優先
✔ 大雪・交通障害の時期
✔ 飲酒×寒さは事故原因
✔ 帰宅時の転倒・交通事故が多い
✔ 店内の火災にも備える
✔ 非常口を必ず確認
✔ 酔うほど災害弱者になる
✔ 天候次第で無理に参加しない
結論:
忘年会を安全に終えることが“最高の一年の締めくくり”である。
防災士として言えるのは、
「楽しむこと」と「無理をしないこと」の両立こそ、
家族と自分を守る最強の防災ということです。

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