冬の暴風・寒波が来ると、
家の中に 「冷気の吹き込み」 が発生し、
暖房をつけても全く暖まらない状況になります。
特に大雪・暴風雪・爆弾低気圧の際は、
わずかな隙間からでも大量の冷気が侵入し、
室温が 3~8℃ も下がることがあります。
この記事では、防災士として
「吹き込みの仕組み・危険性・最速の対策」を徹底解説します。
■① 吹き込みは“窓と換気口”が主犯
冬の吹き込みは、以下から発生します。
✔ サッシの隙間
✔ 窓の下レール
✔ 通気口・換気口
✔ 浴室・トイレの小窓
✔ 雨戸を閉めていない窓
風速10mを超えると
隙間数ミリでも強制的に冷気が押し入るため、
家全体が急激に冷えます。
■② 室温低下 → 健康リスクが急上昇
吹き込みは “ただ寒い” だけではありません。
✔ 低体温症
✔ ヒートショック
✔ 風邪・インフルエンザの発症率上昇
✔ 睡眠の質の悪化
✔ 暖房代が2倍以上に増加
特に高齢者・子どもは
短時間で体温が奪われ、危険です。
■③ 暴風雪時の吹き込みは危険度がさらに高い
暴風雪では…
✔ 雪が窓の隙間に堆積
✔ 吹き込みと同時に“吹き上げ”(逆流)が発生
✔ 強風でガラスが揺れ隙間が大きくなる
✔ 一気に湿度が下がる → 寒さが増す
“家の中が外と同じ気温”
になるケースもあります。
■④ 最速でできる吹き込み対策ベスト5
防災士が現場で実際に効果を確認している方法です。
① 雨戸を閉める
最強の防災行動。
物理的に風を遮断し、吹き込みをほぼゼロにします。
② カーテンを二重にする
窓際に冷気の「溜まり」ができ、室温低下を抑える。
③ タオル+養生テープで“応急密閉”
✔ 窓枠の下
✔ サッシの縁
✔ レールの溝
にタオルを押し込み、養生テープで固定。
冬の災害現場で最も即効性が高い方法です。
④ 隙間風防止テープを貼る
百円ショップで買える防寒テープで
小さな隙間を完全に埋める。
⑤ 換気口を一時的に閉じる
寒波時だけは
✔ 換気口のスライドを閉じる
✔ 上から布や段ボールでふさぐ
と吹き込みが激減。
※ 数時間ごとに窓を5分開けて換気は必須(CO₂対策)。
■⑤ 吹き込みが発生しやすい“危険ポイント”
冬の現場で特に多い場所がこちら。
✔ 北側の窓
✔ 玄関の下
✔ 古いサッシ
✔ ベランダ側の大きい窓
✔ 浴室・洗面所
✔ 和室の引き戸
浴室の吹き込みは
“ヒートショックの最大原因” なので特に注意。
■⑥ 停電時は吹き込み対策が“命綱”になる
暖房なしの状態で吹き込みがあると…
✔ 室温が1時間で5〜10℃低下
✔ 体温低下 → 低体温症リスク
✔ 夜間の死亡事故が増える
停電したらすぐに
窓の密閉 → 雨戸 → カーテン二重
が生存率を大きく左右します。
■⑦ 防災士がすすめる“最強の吹き込み予防セット”
どれも安い&すぐ買えるものばかり。
✔ 防寒テープ
✔ アルミシート(窓用)
✔ すき間パテ
✔ 目隠しポンチョ(冷気ストップ)
✔ 厚手カーテン
✔ 雨戸の点検
特に 防寒テープ×雨戸×二重カーテン は鉄板です。
■⑧ 吹き込みは“音”で分かる
冬の強風時に…
✔ ヒューヒュー音
✔ カタカタ揺れる
✔ カーテンが動く
✔ 窓際が極端に冷たい
これらはすべて吹き込みのサイン。
音に気づいたら
即・密閉作業 が命の安全につながります。
■まとめ|吹き込み対策は“冬の最重要防災行動”
- 隙間風は室温を一気に奪う
- 強風・暴風雪で吹き込みは激化
- 健康リスク(低体温症・ヒートショック)につながる
- 雨戸・密閉・カーテンで室温低下を大幅に防げる
- 停電時はとくに命を守る行動になる
- 100円グッズでも効果バツグン
結論:
吹き込み対策は“命を守る暖房”であり、冬の防災で最優先すべき行動です。
防災士として、寒波前には「窓の密閉」を必ず行うことを強くおすすめします。

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