冬の災害で急増するトラブルが
「ガス給湯器の凍結・故障」です。
気温が0℃前後になると
✔ 給湯器が止まる
✔ 配管が凍る
✔ お湯が突然出なくなる
✔ 破裂して水浸し
といった被害が多発します。
特に停電・寒波・暴風雪時には
“凍結＝生活機能が止まる”ため、防災として重要な対策になります。
今回は、防災士の視点で
「ガス給湯器の遮熱・凍結予防」を分かりやすく解説します。
■① ガス給湯器が冬に故障しやすい理由
ガス給湯器は屋外に設置されているため、冬は直撃で冷えます。
特に以下の条件は凍結リスクが急上昇します。
✔ 気温0〜3℃で長時間冷える
✔ 北向き・日陰の設置場所
✔ 強風が当たる
✔ 配管むき出し
✔ 停電で保温ヒーターが止まる
給湯器が冷やされ続けると
内部の水・配管・バルブが凍結 → 作動不能になります。
■② 「遮熱」は給湯器を守る最初の防災対策
遮熱とは、
強風・冷気・雪を“直接当てない”対策のこと。
これだけで凍結リスクが大きく減ります。
有効な遮熱対策は以下。
✔ 給湯器カバー（市販）
✔ 風雪よけパネル
✔ 室外機用の防風カバーを兼用
✔ 屋根や庇の設置
✔ 段ボール＋ブルーシート（応急）
特に「北風が直撃する家」は遮熱が必須です。
■③ 給湯器の“凍結しやすい場所”と狙うべき対策
凍結するのは本体よりも 配管部分 です。
✔ 給湯管
✔ 追い炊き配管
✔ 給水パイプ
✔ 排水管
これらは外気の影響を受けやすく、細い部分から凍ります。
■④ 配管の防寒に有効なアイテム
配管の凍結は “保温材”で確実に予防”できます。
効果が高い順に紹介します。
✔ 配管保温カバー（ニトリルフォーム）
✔ 断熱材＋アルミテープ
✔ 発泡スチロールカバー
✔ スポンジカバー（応急）
✔ 毛布・タオル＋ビニール（応急）
防寒材は 隙間なく巻くのがポイント。
■⑤ 停電時の凍結リスクが最も高い
実は「停電」こそ給湯器の最大の敵。
停電すると…
❌ 内蔵ヒーターが止まる
❌ 自動凍結防止機能が動かない
❌ 外気温が低いほどすぐ凍る
特に寒冷地では
停電 → 1〜3時間で凍結 することも。
🔻停電時の対策
✔ 蛇口から細く水を出し続ける
✔ 追い炊き配管は止めない
✔ 断水時は早めに水抜き
※ 家庭によって方法が違うため、
「給湯器メーカーの凍結防止の説明書」を事前に確認すること。
■⑥ 寒波前に必ずやるべき“前日準備”
寒波が来る前日のチェックリストです。
✔ 配管保温材が剥がれていないか
✔ 給湯器周りの風当たり確認
✔ 排水口の詰まりチェック
✔ 電源プラグが抜けていないか
✔ 給湯器カバーの固定
これだけで 冬の故障の8割は防げます。
■⑦ 凍結した時の正しい対処法
凍結したとき、やってはいけないNG行動があります。
❌ 給湯器本体にお湯をかける
❌ 熱湯を配管にかける（破裂危険）
❌ 叩く・揺らす
安全な方法はこちら。
✔ 配管に“ぬるま湯”をゆっくりかける
✔ 室内を温めて自然解凍を待つ
✔ ドライヤーで遠くから温風を当てる
✔ 日光が当たるまで放置もOK
焦らず 時間をかけて解凍 することが大事です。
■⑧ 給湯器凍結は「生活停止」につながる
給湯器が凍ると…
✔ お湯が出ない
✔ 風呂に入れない
✔ 洗濯できない
✔ 食器も洗えない
✔ トイレの温流水も使えない
冬の災害時には致命的です。
特に高齢者や子どもがいる家庭では
“暖房より、お湯が止まる方が危険”なケースもあります。
■まとめ｜給湯器の遮熱×保温は“冬の防災”
- 冬の給湯器は凍結・故障が多い
- 遮熱で「冷風を当てない」ことが最重要
- 一番凍るのは配管部分
- 保温材・断熱材で守れば凍結はほぼ防げる
- 停電時の凍結リスクは最大
- 寒波前に事前チェックが効果抜群
- 間違った解凍は故障・破裂につながる
結論：
給湯器は“冬の命綱”。 遮熱と配管保温で、冬災害でも生活機能を守れる。
防災士として、
「給湯器の防寒対策＝冬の必須防災」
として今日からの備えを強くおすすめします。
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