冬は災害が起きたとき、
「寒さ」そのものが命を奪う最大のリスクになります。
地震・停電・断水・火災・道路寸断。
どの災害でも冬は、
✔ 体温低下
✔ 凍傷
✔ 暗さ
✔ 風雪
という複数の危険が同時に襲います。
だからこそ、
“冬専用の非常持ち出し袋”を用意することは、
家族の生存率を確実に上げる重要な防災行動です。
防災士として、冬に必要な装備を
「目的別」にわかりやすくまとめます。
■① 冬用非常持ち出し袋の目的は“体温を守ること”
夏の災害と違い、冬の災害は
体温の低下が最も危険。
特に停電や深夜の災害は、
温度が一気に5〜10℃下がることも。
冬の非常持ち出し袋の目的は
「体温・光・通信」を確保すること。
■② 【必須】冬専用の体温保持アイテム
冬の持ち出し袋に必ず入れるものはこれ。
▼防寒・体温保持
- 使い捨てカイロ（貼る・貼らない両方）
- アルミブランケット（体温保持率90％以上）
- ニット帽（頭部の熱流出を防ぐ）
- 手袋（軍手＋防寒手袋）
- マフラー・ネックウォーマー
- 厚手ソックス
- レインコート（風除けにも使える）
▼衣類
- ヒートテックなど速乾インナー
- 薄手ダウン（圧縮すると小さくなる）
- フリース1枚
- 予備の下着
寒さ対策は、持ち出し袋の中で最優先。
■③ 停電した夜を乗り切る“光と電源”
冬の災害は暗く・長い。
▼光
- LEDヘッドライト（両手が空く）
- 小型ランタン
- 懐中電灯
- 予備電池（単3・単4）
▼電源
- モバイルバッテリー（10,000mAh以上）
- 充電ケーブル
- 乾電池式スマホ充電器
電源が切れる＝命の危険。
冬は特に通信が命綱になります。
■④ 冬は水・食料も“冷え対策”が必須
災害直後の体温低下を防ぐため、
温めなくても食べられるものが必要。
▼食料
- 高カロリー系（カロリーメイト、羊羹、ゼリー）
- 温め不要のレトルト
- スープの素（お湯があれば温まる）
▼飲み物
- 水500ml × 2
- スポーツドリンク粉末（脱水予防）
冬は喉が乾きにくく、水不足に気づきにくいので注意。
■⑤ 雪・風で移動しにくい冬の避難対策
冬の外は滑りやすく、風で体温を奪われます。
▼移動用アイテム
- 滑り止め付き靴カバー
- レインパンツ
- 反射材（夜の移動は必須）
- ホイッスル（遭難防止）
■⑥ 冬に増える“トイレ問題”対策
冬はトイレが凍結・停電で使えなくなるケースが多い。
▼必須
- 簡易トイレ
- トイレットペーパー
- ウエットシート
- ビニール袋
トイレ問題は精神的にも大きな負担になります。
■⑦ 冬だから必要な“健康・薬”セット
冬は
✔ 持病悪化
✔ 乾燥
✔ 風邪
などのリスクが増大。
▼救急セット
- 常備薬
- のど飴
- 体温計
- 絆創膏
- 消毒液
- マスク
- リップクリーム（乾燥対策）
■⑧ 冬の持ち出し袋の収納のコツ
▼ポイント
- 玄関に置く（最速で避難）
- 夜間の避難を想定してライトを上に配置
- 防寒具は圧縮袋を使う
- カイロは期限チェック
- 水は凍結しにくい場所に保管
■まとめ｜冬の非常持ち出し袋は“命を守る冬装備”
✔ 冬は体温低下が最大のリスク
✔ 防寒具は通常の2倍必要
✔ 光・電源が切れると危険
✔ 温めずに食べられる食料が重要
✔ トイレ・衛生も忘れずに
✔ 冬は移動が危険、夜の備えが必須
✔ 玄関や寝室に置いて即持ち出せる形に
結論：
冬の非常持ち出し袋は、寒さから命を守る“防災の最重要アイテム”。冬こそ装備を強化しておくべき季節です。
防災士として、
冬の備えをしている家庭ほど“災害に強い家”になります。
今日できる小さな一歩が、大きな安心につながります。
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