【防災士が解説】防災×冬×夜の冷え込み対策|“眠る前の30分”が命を守る

冬の夜は、
✔ 気温が急降下
✔ 室温が10℃以上下がることも
✔ 停電が起こると暖房ゼロ
✔ 寝ている間は体温調整が難しい

という、最も危険が潜む時間帯です。

特に停電・断水・寒波が重なると、
夜の冷え込みは命に直結します。

防災士として、冬の夜に絶対やってほしい
「災害に強い寒さ対策」をまとめました。


■① 夜の冷え込みで起きる危険

冬の夜は“体の防御力”が低下します。

  • 体温低下(低体温症リスク)
  • 血圧が急上昇しやすい
  • 呼吸器疾患の悪化
  • 筋肉が冷えてケガしやすい
  • 睡眠の質の低下(翌日の体調悪化)

特に子ども・高齢者は深刻なリスクがあります。


■② 寝室を“暖かく保つための事前準備”

夜の冷えは 寝る前の30分でほぼ決まります。

  • エアコンを寝る直前までつける
  • カーテンを二重にする
  • 窓に断熱シート
  • ドアの下に隙間風ストッパー
  • 断熱マットを床に敷く
  • 湯たんぽで布団を温めておく

「部屋の温度を下げない仕組み」を作ることが重要。


■③ 布団の“保温力”を最大化する方法

布団の中の温度=あなたの命を守る温度。

  • 毛布は“羽毛布団の上”が正解
  • 敷きパッドは起毛タイプ
  • 湯たんぽは足元(タオルで包む)
  • アルミシートを布団の中に1枚入れる
  • 電気毛布は弱〜中で使用
  • 足元を冷やさない靴下(厚手はNG、蒸れる)

ポイント:
布団は“空気の層”が増えるほど温かい。


■④ 停電時の夜間の冷え込み対策

停電すると暖房ゼロ。夜間は一気に冷え込みます。

  • カイロをお腹・腰・背中に貼る
  • ダウンを着たまま寝る
  • アルミシートで体全体を包む
  • 厚手の靴下+腹巻き
  • 風が強い日は窓を防寒テープで補強

停電時は
“体温を逃がさない”行動が最優先。


■⑤ 夜中のトイレで体が冷えない工夫

夜のトイレ移動は、温度差でヒートショックを起こす危険あり。

  • 廊下に簡易ランタン
  • スリッパを必ず履く
  • トイレに小型ヒーター(安全タイプ)
  • 便座カバー・マットで“冷たいショック”を防ぐ

特に高齢者の家では必須対策。


■⑥ 就寝中に体温を下げない服装

“服装選び”は防災そのもの。

  • 吸湿発熱インナー(ヒートテックなど)
  • フリースパジャマ
  • ネックウォーマー(最強)
  • 腹巻き+薄手インナー
  • 帽子(体温の40%は頭から逃げる)

厚着しすぎより、薄く重ねるのが最強


■⑦ 冷えやすい家の“弱点”を補強する

夜の冷え込みは家の構造で大きく変わる。

  • 北側の部屋は要注意
  • コンクリート住宅は夜に急激に冷える
  • 隙間風が入る窓・サッシは重点対策
  • ベッドを窓際に置かない
  • ベランダの冷気はカーテンで遮断

あなたの家の“寒さの入り口”を把握することが重要。


■⑧ 寒波・災害時は“寝室を一部屋集中暖房”が正解

家全体を温めるより
1部屋(寝室)に暖房を集中させた方が安全

  • 家族全員で同じ部屋で寝る
  • ディスプレイで冷気を遮断
  • 未使用の部屋はドアを閉める
  • こたつ+布団の併用も有効(停電時でも保温)

“熱を逃がさない寝室づくり”が命を守る。


■まとめ|冬の夜の防寒は“命の対策”

✔ 夜は1日の中で最も危険
✔ 寝る前の30分が寒さ対策の勝負
✔ 布団・服装・寝室の保温で体温を守る
✔ 停電時は“熱を逃がさない”方向で対策
✔ 家族全員で寝室統合も有効

結論:
冬の夜は、寒さとの戦い=命を守る行動そのもの。

防災士として強く伝えたいのは、
“夜の冷え込みに強い家は、災害に強い家”ということ。

今日から1つずつ整えて、冬の夜を安全に乗り切りましょう。

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