冬の避難所は、
乾燥・寒さ・密集 が重なり、感染症が非常に広がりやすい環境になります。
・インフルエンザ
・ノロウイルス
・風邪・肺炎
・RSウイルス
・胃腸炎
・新型コロナ
被災地支援の現場でも、多くの方が
「避難所で風邪をもらった」
「子どもがノロになった」
という声が非常に多く、感染対策は命を守る行動そのものです。
この記事では、防災士の視点で
冬の避難所で“絶対にやるべき感染予防”を徹底解説します。
■① 冬の避難所は「感染しやすい3条件」がそろう
避難所では以下の要因が重なります。
- 乾燥(湿度30%以下になることも)
- 密集(プライバシーが確保されない)
- 換気不足(寒さで換気が止まりがち)
- 子ども・高齢者が多い
- トイレ・共用場所の利用が多い
これは「感染症が最も広がる条件」です。
■② 乾燥対策は“感染予防の第一歩”
乾燥はウイルスの生存時間を延ばし、喉・鼻の粘膜のバリア機能を弱めます。
▼簡単にできる湿度アップ方法
- タオルを濡らして干す
- コップに水を入れて置く
- ペットボトル加湿
- 使ったマスクを湿らせて袋状にして枕元へ
- 寝る前に水分補給
加湿器が無くても、湿度を上げる工夫はできます。
■③ マスクの使い方で感染リスクが大きく変わる
避難所ではマスクが必須レベル。
▼正しい使い方
- 口と鼻を確実に覆う
- 汗で湿ったら交換
- 食事中以外は常に着用
- 就寝時もつけると喉の乾燥予防に効果大
布マスクより不織布マスクが有効です。
■④ 手指衛生は「小まめに・確実に」
避難所は多くの人が出入りするため、接触感染が広がりやすい環境です。
▼やるべきタイミング
- トイレの前後
- 食事の前
- 鼻をかんだ後
- 共用場所に触れた後
- 就寝前
アルコール消毒か、石けん+流水がベスト。
■⑤ トイレ・共用スペースの感染対策
ノロウイルスや胃腸炎が広がりやすい避難所で最も重要。
▼対策
- 便座クリーナーがあれば使用
- トイレ後は必ず手洗い
- 食事エリアとトイレ動線を分ける
- 子どもは必ず大人と同行
- 嘔吐物を見たら近づかずスタッフへ連絡
特にノロは「触れた瞬間に感染する」レベルで強力です。
■⑥ 寝る位置・生活スペースで感染を防ぐ
避難所内での場所選びは重要。
▼場所選びのポイント
- 出入口に近い場所を避ける(人の出入りが多い)
- トイレに近い場所を避ける
- 家族で固めて1区画をつくる
- 毛布や段ボールで仕切りを作る
仕切りは“飛沫防止の壁”にもなります。
■⑦ 食事・飲み物で体の免疫力を落とさない
避難所では栄養が偏りがち。
▼免疫を保つコツ
- 水分をこまめに飲む
- 温かいお茶・スープがあれば必ず飲む
- 甘い物・塩分の取りすぎに注意
- 体を温める食材(生姜・味噌・スープ)を優先
寒さとストレスで免疫が落ちやすいため、体のケアが必須です。
■⑧ 体調不良者が出たら「すぐ分離」が鉄則
避難所では風邪1人から数十人に広がることもあります。
▼家庭内ルール
- 咳が出る人はマスク+距離
- 発熱したらすぐスタッフへ報告
- 家族でもスペースを分ける
- 布団・枕・タオルは共有しない
「様子を見る」は避難所ではNGです。
■まとめ|冬の避難所では“感染対策こそ命を守る行動”
冬の避難所は、乾燥・密集・寒さが重なり、感染症のリスクが極めて高い環境です。
結論:
乾燥対策・マスク・手指衛生・生活スペース確保が、家族の命を守る最強の感染対策。
防災士として現場で感じるのは、
“避難所は安全に見えて、実は見えない危険が多い”
ということ。
小さな対策でも、あなたと家族の健康は確実に守れます。

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