冬の避難所は、
乾燥・密集・寒さ が重なり、インフルエンザが爆発的に広がりやすい環境です。
実際、過去の避難所では
・一晩で数十人が発熱
・子どもから高齢者へ一気に感染
・体育館全体が発熱エリアに…
という集団感染が複数報告されています。
この記事では、防災士の視点から
「避難所でインフルエンザに感染しないための行動」を
徹底的にわかりやすくまとめます。
■① 避難所のインフルが“爆発しやすい理由”
冬の避難所には、インフルが広がる条件がそろっています。
- 密集状態
- 乾燥(湿度20〜30%に下がることも)
- 寝床が近い
- 換気不足
- 子ども・高齢者が多い
- トイレ・ドアなど接触が多い
これは「インフルが最も流行する環境」と一致しています。
■② 乾燥はインフル拡大の最大要因
インフルウイルスは乾燥した空気で生存時間が延びます。
▼避難所でできる乾燥対策
- タオルを濡らして干す
- ペットボトル加湿
- 水の入ったコップを枕元に
- 寝る前の水分補給
- 仕切りの内側に湿ったタオルを置く
加湿器がなくても、湿度は“上げられる”のがポイント。
■③ マスクは「防寒」ではなく“感染防止”
インフル予防には不織布マスクが最適。
▼避難所マスクの使い方
- 食事以外は必ず着用
- 咳がある人は2重マスクも可
- 就寝時のマスクは喉の保湿に有効
- 汗や湿りは即交換
布マスクより不織布を優先。
■④ 手指衛生が徹底できるかで感染率が変わる
インフルは“接触感染”も強いウイルス。
▼優先すべきタイミング
- トイレ後
- 食事前
- 鼻をかんだ後
- 共有スペースに触れた後
- 就寝前
アルコール消毒 or 石けん+流水が基本。
■⑤ 寝る位置・生活スペースの選び方が重要
避難所の場所選びは感染リスクに直結します。
▼安全な位置
- 中央・人目があるエリア
- 出入口・通路・トイレ付近は避ける
- 家族で固まってスペースを作る
- 段ボールや毛布で“飛沫の壁”を作る
「端の方・空いてる場所」は実は最も危険です。
■⑥ 子ども・高齢者は特に要注意
インフルは以下の人が重症化しやすい。
- 高齢者
- 小さな子ども
- 妊婦
- 基礎疾患がある人
- 体力が落ちている避難者
▼特別にやるべきこと
- 夜間は家族のそばに
- 手洗いを大人が誘導
- 布団・タオルの共有は厳禁
- 発熱したらすぐスタッフへ
早期対応が命を救います。
■⑦ インフルが出た場合の対策(避難所運営側も重要)
避難所で発熱者が出た時は行動が早ければ早いほど感染を防げます。
▼家族がやること
- マスクを強化(不織布+フィット)
- 距離を空けて寝る
- スペースを仕切る
- 他者との接触を最小限に
- タオルや衣類を共用しない
▼避難所運営に求められること
- 発熱者エリアの設置
- 換気タイムの設定
- マスク・消毒の補充
- 発熱者リストで健康管理
■⑧ 食事・水分・体温維持が免疫力を左右する
免疫を落とさないこと=感染しにくい身体づくり。
▼意識したいこと
- 温かいお茶やスープを飲む
- カロリーを強制的にとる(パン・ゼリー)
- 体を冷やさない
- 睡眠を確保
- 厚着しすぎず「温かい+動きやすい」格好にする
体温が1℃下がるだけで免疫力は大幅に落ちます。
■まとめ|避難所でのインフル対策は“命の対策”
冬の避難所は、インフルエンザが最も広がりやすい空間です。
結論:
乾燥・密集・換気不足を避ける行動が、家族の命を守る最大の予防策。
防災士として現場を経験してきた中で感じるのは、
“避難所の感染対策は他人任せでは守れない”ということ。
小さな行動の積み重ねが、あなたと家族を守る最強の武器になります。

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