冬の寒冷地では、
車は 「命を守る避難手段」であり、
大雪・停電・吹雪のときは車に頼る場面が増えます。
しかし、寒冷地では車トラブルが急増し
✔ バッテリー上がり
✔ 窓・鍵の凍結
✔ エンジン始動不可
✔ スタック(雪に埋まる)
✔ 燃料不足
といった“動けないリスク”が一気に高まります。
ここでは、防災士の目線で
冬に必須の「車の寒冷地対策」を
災害・停電・大雪に強い形で解説します。
■① 寒冷地で必須の車装備(まずはこれだけで命が守れる)
車の冬対策は 装備がすべて。
✔ スタッドレスタイヤ
氷上ブレーキ性能が段違い。
溝が浅くなったタイヤは効果半減。
✔ スノーブラシ・氷用スクレーパー
窓・ライト・屋根の雪を即座に除雪できる。
✔ ジャンプスターター(バッテリー上がり対策)
停電・極寒ではバッテリー寿命が急低下。
✔ 牽引ロープ
スタックや横滑りで動けない時の命綱。
✔ スコップ(折りたたみ可)
車が埋まった時は必須。軽量アルミがおすすめ。
✔ けん引用フック位置を事前確認
冬の“あるある”で、知らずに救助が遅れる原因。
■② 凍結を防ぐ「前日の準備」で9割トラブル回避
冬の車は 夜から凍り始める。
この前準備が事故を防ぐ鍵。
✔ ワイパーを上げておく
凍結・劣化の防止。
✔ 霜取りカバー・サンシェードをつける
翌朝の視界が段違いに早く確保できる。
✔ 給油は常に半分以上
大雪で立ち往生すると暖房が命綱になる。
✔ 車の窓を少し乾拭き
結露→凍結を減らす簡単な対策。
■③ “朝の凍結”を一瞬で解決するテクニック
氷点下では、窓・鍵・ドア・マットが凍ります。
✔ デフロスター(フロント暖気)を最初にオン
最短で窓が溶ける。
✔ ドアが凍ったら「押してから引く」
無理に引くとゴムが破損。
✔ お湯は絶対NG
ひび割れ・変形の原因。
✔ 霜取りスプレー
風が強い日や吹雪でも最速で視界確保。
■④ 車内の結露・湿気を減らす対策
湿気は凍結・視界不良の元。
災害時の車内待機では命に関わります。
✔ 外気導入+A/Cオン
結露予防に最も効果的。
✔ 吸湿剤(100円ショップでOK)
車内霜が大幅に減る。
✔ 足元のゴムマット
布マットは水を吸って凍る。
■⑤ スタック(雪に埋まる)を防ぐ&脱出法
冬災害の死因につながるのが “車の埋没”。
✔ 防止
・急ハンドル・急発進禁止
・轍(わだち)を外れない
・深雪は無理に進まない
✔ 脱出法
・タイヤ前後の雪をスコップで除去
・タオル・段ボール・砂利をタイヤ下に敷く
・ゆっくり前後に揺らして脱出
空転させすぎると動けなくなるので注意。
■⑥ 災害時の車内の備え(命を守る車中防災セット)
冬に災害が起きたら車は避難所替わりになるため、
最低限の備えが必要です。
✔ ブランケット・毛布
体温保持は最優先。
✔ カイロ
貼るカイロは特に効果的。
✔ 水1〜2L
冬でも脱水になります。
✔ シガーソケット充電器
停電時でもスマホを維持できる。
✔ 食料(チョコ・羊羹)
低温でも固くなりにくい食品を。
✔ 携帯トイレ
大雪立ち往生では必須。
■⑦ 寒冷地特有の「走行リスク」と安全運転
寒冷地は道路の罠が多い。
✔ 橋・トンネル出口は凍結の特等席
地熱がないため凍りやすい。
✔ 日陰・山間部・風下側は特に危険
“ブラックアイスバーン”に注意。
✔ 雪道は制動距離が3〜10倍
車間距離を広く。
■⑧ 冬の車対策は家庭の防災そのもの
車は避難所にも暖房器具にもなります。
だからこそ、冬の災害では車の備えが命を左右します。
✔ タイヤ
✔ 燃料
✔ バッテリー
✔ 霜取り
✔ 車中暖房
✔ 収納備蓄
すべてが避難行動・救助要請・移動の成功率を高めます。
■まとめ|冬の車対策は「命の移動手段」を守る行動
✔ 寒冷地では車が凍る・動かなくなるのは“当たり前”
✔ 装備と前日の準備で9割防げる
✔ スタック・結露・バッテリー上がりは命に関わる
✔ 車中泊=床の断熱と毛布が最重要
✔ 冬の災害は「車の備え」も防災の一部
結論:
冬の防災では、車を“動ける避難シェルター”にしておくことが命を守る最強の備え。
防災士として、
冬の車トラブルは災害時に非常に多くの命を奪ってきた現実があります。
今日からできる範囲で、ぜひ準備を進めてください。

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