冬は一年の中で最も洗濯物が乾きにくい季節。
「部屋干しが全然乾かない…」
「寒すぎて外干しも無理」
「停電したらどうやって乾かすの?」
こんな声が多く寄せられます。
防災士として、災害時だけでなく 冬の日常トラブルとしての“洗濯物難民” を防ぐ方法をまとめます。
■① 冬に洗濯物が乾かない理由
冬は気温・湿度・日照の全てが“乾きにくい条件”。
【主な原因】
- 気温が低い → 水分が蒸発しにくい
- 外気が湿っている日が多い
- 日照時間が短い
- 室内干しで湿度が急上昇
特に災害時の停電では暖房も使えず、乾燥はさらに困難に。
■② 家の中で最も乾きやすい場所
冬でも「乾きやすいエリア」は存在します。
【おすすめの干し場所】
- エアコンの風が当たる前方
- 浴室(換気扇を回す)
- 脱衣所(暖房があれば最強)
- 日当たりの良い窓際
- サーキュレーターを置ける場所
特に“風が動く場所”が最強です。
■③ 乾きを加速させる干し方テクニック
同じ量でも「干し方」で乾燥スピードが倍以上変わります。
【ポイント】
- 洋服の間隔を広げる
- フード付きパーカーは裏返して干す
- ズボンは筒状にして風を通す
- ハンガーは厚手タイプで広げる
- タオルは蛇腹干し(表面積UP)
湿気を“逃がす”ことが最重要。
■④ 部屋干しの湿気対策(カビ・結露予防)
乾かないだけでなく 結露・カビ の原因になるため注意。
【湿気を下げる方法】
- 換気扇を回す(キッチン or 浴室)
- 窓を1〜2cmだけ開ける
- 除湿機を併用
- サーキュレーターで空気を循環
湿気が溜まると、洗濯物自体も乾かなくなります。
■⑤ 停電時|電気が使えなくても乾かす方法
災害時の停電でも使える「アナログ乾燥法」。
【停電時の乾燥テク】
- 新聞紙と一緒に干す
→ 新聞が水分を吸収、乾きが早くなる - タオルでぎゅっと巻いて水分を取る(脱水の代わり)
- カーテンレールにかけて上部の暖かい空気を利用
- 外の日差しがあれば“短時間”でも外干し
- 車の中に干す(温室効果で乾きやすい)
※停電で暖房が使えない場合は、風の通り道を作ることが最優先。
■⑥ 乾かない匂い(生乾き臭)を防ぐ方法
冬は生乾き臭が発生しやすい季節。
【対策】
- 除菌系の洗剤を使う
- 湿ったまま放置しない
- 厚手の服は裏返して乾かす
- タオルは広げて干す
乾燥が遅いほどニオイ菌が増えるため、スピードが命。
■⑦ 外干しを成功させる冬のコツ
真冬でも外干しが成功する条件があります。
【外干しのポイント】
- 日が出ている時間帯(10〜14時)
- 風が強すぎない日(強風は冷やされ逆効果)
- 生地が薄いものから干す
- 布団バサミで固定(風で飛ばないように)
寒くても、湿度が低い日は「意外とよく乾く」ことも。
■⑧ 冬の災害に備えた“洗濯対策の備蓄”
非常時は洗濯機が使えないことも多い。
【備えておくと安心】
- 使い捨てタオル(圧縮タイプ)
- 洗濯不要の下着(旅用・速乾)
- 緊急洗濯バッグ(振るだけで洗える)
- 洗濯ロープ・S字フック
- 速乾タオル・速乾ウェア
冬は衣類が乾かず着替えも難しいため、備蓄の重要性が大きい季節です。
■まとめ|冬の洗濯は“乾かす環境づくり”がすべて
冬は「乾かない状況」がそろう危険な季節。
特に停電時は、洗濯問題が数日続き生活の質を大きく下げます。
今日からできる冬の対策は…
- 風を動かす
- 湿気を逃がす
- 干し方を工夫する
- 停電時でも乾かせる方法を知っておく
結論:
冬の洗濯対策は“日常×災害”の両方に効く最強の防災。 防災士として全家庭に必ず備えてほしい知識です。

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