冬の大雪・暴風雪・路面凍結――。
こうした気象条件のとき、「会社を休むべきか迷う」 という人がとても多くいます。
しかし、防災士として断言します。
冬の悪天候は“災害”であり、休む判断は命を守る行動です。
この記事では、冬に会社を休むべき判断基準と、休む際に必要な伝え方・準備をわかりやすく解説します。
■① 冬は“通勤が命の危険になる季節”
冬の出勤は通常の移動とはまったく違います。
- 路面凍結で転倒 → 骨折
- 車のスタック（立ち往生） → 低体温症
- 電車・バスの停止 → 数時間待機
- 車内閉じ込め → 暴風雪で命の危険
- 橋・坂道でスリップ → 多重事故
通勤そのものが“災害リスク”になります。
会社に向かうことが目的ではなく、
生きて帰ることが目的 であることを忘れてはいけません。
■② 会社を休むべき“5つの判断基準”
迷ったときは、次の基準に照らして判断してください。
✔ 1. 警報が出ている
- 大雪警報
- 暴風雪警報
- 着雪注意報
- 交通障害の恐れ
これらが出ている場合は 原則休む判断が妥当 です。
✔ 2. 交通機関が止まっている・遅延している
- 電車・バスの運休
- 道路封鎖
- 通行止め
交通麻痺は“無理してはいけない”状態を示しています。
✔ 3. 車通勤の道が危険
- 橋・トンネル付近の凍結
- 坂道でスリップ多発
- スタック車両が増えている
「行けるかも」は事故の合図です。
✔ 4. 家族の安全が確保できない
- 子どもの送迎が危険
- 高齢者がいる
- 介護・在宅医療のサポートが必要
家庭の安全は最優先。
✔ 5. 自分の体調が悪い
- 寒さで悪化する持病
- 熱・頭痛
悪天候＋体調不良は大きなリスクになります。
■③ 会社への連絡は“簡潔に、安全優先で”
冬の悪天候では、細かい事情を説明する必要はありません。
例文：
大雪（または凍結）のため通勤経路が危険で、事故の恐れがあります。
安全を最優先し、本日は在宅勤務またはお休みを希望します。
防災の観点から、
「安全を確保するため」 の一言がもっとも説得力があります。
■④ 休む前にやっておく準備
休む判断をする際には、次の準備が役立ちます。
- スマホで気象情報をスクショしておく
- 交通機関の運休情報を確認
- 家族の安全を先に確保
- 職場への連絡手段（電話・チャット）を確保
- 自宅での仕事環境（PC・ネット）を整える
「何を根拠に休んだのか」を示せると誤解されません。
■⑤ 無理する人ほど事故に遭う事実
救急・消防の現場では毎年こうなります。
- 「なんとか出勤しようとして転倒」
- 「車を無理に動かして衝突」
- 「帰宅できないまま数時間閉じ込め」
冬の事故の多くは“無理した結果”です。
逆に、早めに休んだ人はほぼ全員が無事故で過ごしています。
■⑥ 正しい休み方は“防災意識の高さ”
冬に会社を休むことは、決して怠けではありません。
- 命を守る
- 家族を守る
- 社会の混乱を防ぐ
- 救急・消防の負担を減らす
防災の観点では、
「無理して出勤」より「正しく休む」方が社会貢献 です。
■まとめ｜あなたの判断が、あなたと家族の命を守る
- 冬の悪天候は“災害”であり通勤が危険になる
- 警報・交通障害・家族状況を基準に休む判断
- 休む連絡は「安全を最優先」で
- 無理な出勤は事故・怪我・閉じ込めにつながる
- 正しく休むことは防災意識の高さ
冬の朝、迷ったら思い出してください。
「行くべきか」ではなく「安全かどうか」で決める。
あなたの命は仕事よりずっと大切です。
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