冬は、車が最もリスクを抱える季節。
大雪・凍結・吹雪・立ち往生・停電道路・渋滞数十km
これらは毎年必ずどこかで起きています。
防災士として現場を見てきた経験から断言します。
冬の車は「備えている人だけが助かる」。
ここでは、冬に必ず準備すべき“車の備え”をわかりやすくまとめます。
■① 車内の“防寒セット”は命を守る装備
車が止まると、車内は外気と同じ温度まで下がります。
絶対に積むべき防寒具
- ブランケット(1人1枚)
- アルミ保温シート
- カイロ(貼る・貼らない両方)
- 帽子・手袋・ネックウォーマー
- 厚手の靴下
- ひざ掛け・小毛布
→ 暖房が使えないと、低体温症はすぐに進行します。
■② 雪・凍結でも脱出できる“車外装備”
冬の道路は「動けなくなる」ことが前提。
最低限そろえたい脱出アイテム
- スコップ(折り畳み可)
- スノーブラシ&スクレーパー
- 猫砂 or 砂袋(滑り止め)
- 牽引ロープ
- 長靴・防水手袋
- タイヤチェーン(着脱の練習が必須)
→ 立ち往生の原因の半分は「タイヤ周りの雪」。
■③ 食料・水・トイレの“長時間対策”
冬の立ち往生は 3~12時間以上 が普通。
車の“生命線”となる備え
- 飲料水(500ml × 3本)
- 非常食(カロリーメイト、羊羹、ナッツなど)
- スポーツドリンク(低体温症対策にも)
- 携帯トイレ(最低3~5回分)
- ウェットティッシュ・大きめの袋
→ 冬は脱水にも気づきにくいので飲料は必須。
■④ 情報・電源を確保する
吹雪や渋滞では、情報が生死を分けます。
絶対に必要な通信セット
- モバイルバッテリー(満充電)
- 車載USB充電器
- 小型ラジオ
- 充電ケーブル複数
→ スマホが切れた瞬間、状況把握が不可能に。
■⑤ 夜間のトラブルに備える
夜の雪道は危険度が昼の10倍。
車に置くライト類
- LED懐中電灯
- ヘッドライト(両手が空く)
- 反射ベスト
- 発光スティック
→ 夜間の外作業は、ライトの有無で安全性が激変。
■⑥ 緊急時の安全確保
事故・故障・吹雪でも「見える化」は必須。
緊急装備
- 三角表示板
- 非常用発煙筒(使用期限チェック)
- 軍手(防水タイプが理想)
- 小銭(自販機用)
■⑦ 子ども・高齢者・ペットがいる場合の追加セット
子ども
- 飲料・お菓子
- 小毛布
- トイレ対策必須
高齢者
- 常備薬
- のどを潤す飲み物
- 防寒具
ペット
- 水・フード
- ペットシート
- キャリー
- ※カイロは低温やけどに注意
■⑧ 車の“事前準備”も忘れずに
安全に冬を乗り切るには、装備だけでは不十分。
冬前に必ず行うべきチェック
- バッテリー点検
- ウォッシャー液(氷点下対応)
- スタッドレスタイヤの摩耗確認
- ラジエーター液
- ワイパーゴム
- ガソリンは常に半分以上
→ ガス欠は冬の立ち往生で最も危険。
■まとめ|冬の車は“避難所にもなる”
冬の道路では、
- 渋滞
- 大雪
- 氷点下の路面
- 倒木・事故
- 立ち往生
これらは日常的に起きます。
防災士として伝えたい結論はひとつ。
車は「移動手段」ではなく「命を守るスペース」として備えるべき。
今日これだけ積めばOKです。
- 毛布
- 水
- カイロ
- スコップ
- モバイルバッテリー
冬は備えた人だけが生き残る季節です。

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