冬の災害は、家一軒だけでは防ぎきれません。
特に積雪や路面凍結は 「地域全体の行動」=町内除雪 が安全を左右します。
除雪が遅れると、
- 救急車・消防車が入れない
- 子どもの通学が危険
- 高齢者が転倒しやすい
- 車が立ち往生して道が塞がる
など、町内全体が“災害状態”になります。
防災士としての視点で、
今すぐ実践できる町内除雪のポイント をまとめます。
■① 町内除雪は“助け合い”ではなく“防災”
町内除雪の最大の目的は 生活動線の確保。
- 道路(メイン・生活道路)
- ゴミ置き場
- 通学路
- バス停・交差点
- 消火栓の周辺
これらが使えないと、町内が孤立状態になります。
=除雪は災害対策そのもの。
■② 町内で協力すべき“優先順位”
積雪時は、次の順番で除雪するのが最も効率的です。
① メイン通路(車・救急車が通る道)
② 坂道・カーブ(事故が多発)
③ バス停・横断歩道
④ ゴミ置き場と歩行動線
⑤ 個人宅前(最後でOK)
→ まずは“みんなの命”を守るラインから。
■③ 理想的な町内除雪の役割分担
効率よく進めるには、役割分担が不可欠。
✔ 若者・男性:スコップ・スノーダンプで重作業
✔ 女性・高齢者:玄関前、通路の軽作業、氷割り
✔ 子ども:雪集め、軽い運搬、声かけ
✔ 立場のある人:安全管理、交通整理、記録
→ 無理なく“全員でできる形”をつくるのが最強。
■④ 使用するべき町内除雪アイテム
町内に1セットあれば一気に効率化します。
✔ スノーダンプ(広範囲の除雪)
✔ アイスピッケル(凍結道路)
✔ 除雪スコップ(軽作業)
✔ 反射ベスト(早朝・夜間の安全)
✔ 融雪剤(カーブ・坂道は必須)
→ 費用は町内会費や自治体補助の活用がおすすめ。
■⑤ 高齢者・弱者の家の前は優先的に
冬は特に弱者支援が重要です。
- ひとり暮らし高齢者
- 妊婦さん
- 介護家庭
- 足腰が弱い家庭
- 小さな子どもがいる家庭
このラインは町内でカバーする文化が必要。
→ 防災=「困った人を出さない仕組みづくり」。
■⑥ 事故を防ぐための注意点
町内除雪で多い事故を必ず避ける。
● 転倒
→ 滑り止め付き長靴・手袋必須
● 車との接触
→ 反射ベストで視認性UP
● 無理な雪下ろし
→ 屋根に登らない(落雪事故が冬の最悪パターン)
● 体調不良による倒れ込み
→ 作業は短時間交代制で
■⑦ 町内で共有すべき“除雪ルール”
最低限、この3つだけ決めておくと混乱しません。
- 積雪◯cmで集合(例:5cm)
- 役割分担と優先道路を毎年共有
- 融雪剤の置き場・配布を決めておく
→ このルールを紙で掲示 or LINEグループで共有すると強い。
■まとめ|町内除雪は“地域防災力の指標”
冬は個人より町内全体の協力がカギになります。
今日からできる行動は3つ。
- ① 町内の除雪道具の確認
- ② 除雪ルールの作成
- ③ 弱者ラインの支援計画
雪は“災害”。
だけど、町内がまとまれば災害は必ず弱くなります。
あなたの地域を守るのは、あなたのひと声から。

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