冬の災害で特に多いのが 「雪」と「霜」によるトラブル」。
放置すると、家の寒さ・暖房効率の低下、車の事故リスク、生活インフラの停止など、冬の安全を大きく脅かします。
今回は、防災士の視点で 家・車・生活の雪霜対策を1つの記事で完全解説 します。
■① 家まわりの雪霜対策|“寒さの入り口”を塞ぐ
冬の家のトラブルの8割は「外の冷気」を室内に通すことで発生します。
● 窓の霜・結露対策
- 断熱シートを貼る
- 発泡スチロールの断熱ボードを窓に立てかける
- 厚手のカーテンを床まで垂らす
- サッシの隙間にすきまテープを貼る
➡ 霜・結露を防ぎ、室温低下を大幅に抑えます。
● 玄関の冷気侵入対策
- ドア下のすきまテープ
- 玄関マットを厚手に
- 断熱カーテンを吊るす
玄関は特に寒さが入りやすい“弱点”です。
■② 室外機・給湯器の霜凍結対策
冬のエアコン停止や給湯器故障は「霜・氷」が原因。
● 室外機
- かさ上げ
- 上部カバーで雪を避ける
- 周囲の雪かきを1日1回
- 氷はぬるま湯で溶かす(熱湯は絶対禁止)
● 給湯器
- 配管を保温材・断熱材で巻く
- 濡れた部分は事前に拭く
- 夜間の冷え込みが強い日は少量の水を流しておく
➡ 給湯器凍結は“最も多い冬の事故”。修理にも時間がかかります。
■③ 屋根・雨樋・ベランダの雪霜対策
● 屋根の雪庇・落雪
- 落雪ゾーンに近寄らない
- 軒下を歩かない
- 定期的に写真で積雪量を確認
● 雨樋の凍結
- 事前に落ち葉を掃除
- 水が残らない状態を作る
- 凍結防止ヒーターも有効
● ベランダの凍結
- ゴムマットを敷く
- 排水口の確保
- 放置すると“プール状態”になり下階漏水の危険
■④ 車の雪霜対策|事故の8割は“視界不良”
● フロントガラスの霜
- デフロスターを最大
- アイススクレーパーで除去
- 霜取りスプレーを常備
- お湯をかけるのは絶対NG
● ワイパー凍結
- 夜はワイパーを立てる
- 凍結防止シートをかける
● 車の雪埋もれ対策
- スコップ常備
- タイヤ周りの除雪
- マフラー周辺の雪を確実に除去(CO中毒防止)
■⑤ 路面の雪霜対策|転倒・事故防止
● 歩行
- 日陰・橋の上は特に滑りやすい
- 靴底の滑り止め装着
- 小刻み歩き(重心を低く)
● 車
- スタッドレス必須(溝4mm以下は危険)
- スプレー式の滑り止めも有効
- 急発進・急ハンドル・急ブレーキをしない
■⑥ 停電・断水に備える雪霜対策
雪害はインフラ障害が多発します。
● 停電対策
- モバイルバッテリー
- 乾電池
- LEDランタン
- 蓄電池があれば暖房維持も可能
● 断水対策
- ペットボトルを凍らせない場所で保管
- 浴槽に水をためておく
- 簡易給水バッグを準備
■⑦ 高齢者・子どもの“低体温症”対策
雪・霜の日は特に危険。
- 室温は 18〜20℃以上
- ブランケットを手の届く位置に
- 夜間は暖房のつけっぱなし推奨
- 靴下重ね履き
- カイロは低温やけどに注意
■⑧ 100均でできる雪霜対策(コスパ最強)
- サッシ隙間テープ
- 窓断熱シート
- 発泡スチロールパネル
- 防寒ボード
- 霜取りスプレー
- 滑り止めスパイク
- 携帯カイロ
- 冷気ストップカーテン
100均は“冬の防災用品の宝庫”です。
■まとめ|雪霜対策=冬の命を守る行動
結論:
雪や霜は「静かな災害」。気づいたら家も車も生活も止まる。
そのために必要なのは次の3つ。
- 家の断熱・防寒対策
- 車の視界・雪対策
- 停電・断水を前提とした備え
防災士として現場を見てきましたが、
冬の事故・停電・故障の多くは「雪霜の放置」が原因 です。
今日できる対策が、明日の安全を守ります。

コメント