冬は「汗をかかないから脱水しない」と思われがちですが、
実は 一年で最も脱水リスクが高い季節 です。
暖房による乾燥・厚着による発汗・水分摂取の減少が重なり、
災害時の停電や断水と組み合わさると体調悪化の危険度が急上昇します。
ここでは、防災士として 冬の脱水症状を見抜くポイントと対策 をわかりやすくお伝えします。
■① 冬に脱水が多い理由
▼① 暖房で空気が極度に乾燥する
エアコン暖房は湿度を大きく下げ、
呼吸をするだけで体内の水分が奪われます。
▼② 喉の渇きを感じにくい
寒いと水を飲む習慣が減り、
「気づかない脱水（隠れ脱水）」が進行します。
▼③ 厚着で汗に気づかない
外気は低いのに、
中ではマフラー・コートで 体温が上がって汗が蒸発 しています。
▼④ 乾燥で皮膚からも水分が失われる
冬は肌・唇の乾燥が強く、知らないうちに体の水分が減ります。
■② 冬の脱水症状のサイン
- 口や唇が乾く
- 頭痛・めまい
- 手足の冷えが強い
- 皮膚がつっぱる
- 集中力が落ちる
- 尿の色が濃い
- 疲れやすい
特に高齢者・子どもは重症化しやすいため要注意です。
■③ 災害時はさらに危険が増す
冬の災害は脱水症状を加速させます。
- 停電：加湿器・暖房が止まり乾燥が悪化
- 断水：飲み物が不足
- 寒さでトイレを我慢→水分を控える
- 避難所の乾燥で喉が荒れる
この状態が続くと 脱水＋低体温症 の危険なコンビネーションに。
■④ 冬の脱水を防ぐ水分補給術
▼① 喉が乾く前に飲む
冬は「喉の渇き」が当てにならないため、
1〜2時間ごとにコップ半分の水 が目安。
▼② 温かい飲み物が効果的
- 白湯
- ほうじ茶
- 麦茶
- ノンカフェイン飲料
体を冷やさず飲みやすいのがポイント。
▼③ 雪かき・外作業前後は必ず飲む
雪かきは“冬の激しい運動”。
知らないうちに大量の汗が失われています。
▼④ 経口補水液を常備
脱水が疑われる時は最も効果的。
家庭備蓄として 数本ストック を推奨。
■⑤ 冬の防災として準備したい水分備蓄
- 飲料水：1人1日3L × 3〜7日分
- 経口補水液：1人2〜4本
- 保温水筒
- ストック用の粉末飲料（停電時も使える）
- 非常用給水バッグ
「冬は水がいらない」は大きな誤解。
災害時こそ水の重要性が跳ね上がります。
■まとめ｜冬の脱水症状は“気づきにくい命の危険”
✔ 冬でも脱水は普通に起きる
✔ 喉の渇きを感じない“隠れ脱水”が多い
✔ 災害時は脱水＋低体温で危険度MAX
✔ こまめな水分補給が健康を守る
✔ 水と経口補水液の備蓄は冬こそ重要
冬こそ、水分補給があなたの命を守ります。
今日からできる小さな習慣で、冬を安全に乗り越えましょう。
防災士として、あなたとご家族の冬の安全をこれからも支えていきます。
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