冬になると
「なかなか寝付けない」
「夜中に寒くて目が覚める」
「睡眠の質が落ちて疲れが取れない」
という人が一気に増えます。
実は、冬は年間で最も睡眠が悪化しやすい季節。
そして睡眠不足は免疫低下・判断力低下につながり、
災害時の行動ミスや体調悪化の大きなリスクになります。
今回は、防災士として
冬に睡眠の質が落ちる理由と、家庭でできる改善策
を分かりやすく解説します。
■① 冬に睡眠が悪化する“4つの理由”
1. 寒さで寝つきが悪くなる
人は「体温が自然に下がるタイミング」で眠りに入る仕組み。
しかし、室温が低すぎると体温調整ができず、寝付きが悪くなります。
2. 夜中の冷えで目が覚める
特に明け方は気温が最も下がり、
体温が奪われて“中途覚醒”が増えがち。
3. 乾燥で呼吸が苦しくなる
空気が乾燥 → 鼻や喉が乾く → 眠りが浅くなる。
4. 冬特有のストレスや疲労
日照不足・運動不足で自律神経が乱れるため、
睡眠の質が落ちやすくなります。
■② 睡眠悪化は“冬災害”でさらに深刻化する
大雪・停電・断水が起きると、睡眠環境はさらに悪化します。
冬災害で睡眠が崩れる理由
- 暖房が使えない(停電)
- 不安やストレスの増加
- 寒さで体が緊張したまま
- 避難所での騒音・光
- 寒い床での寝具不足
睡眠不足 → 判断ミス → 事故・ケガのリスク増加。
これは冬の災害で毎年起きている危険です。
■③ 睡眠悪化が引き起こす“冬のトラブル”
- 免疫低下
- インフル・風邪にかかりやすい
- 集中力低下
- イライラ・疲労感
- 血圧の乱れ
- 心臓・脳血管トラブルリスク上昇
冬の睡眠は「命を守る生活習慣」と言える理由です。
■④ 家でできる冬の“睡眠防災”の対策
✔ 室温18〜20℃をキープ
WHO推奨。
寝室が寒いと睡眠の質が大きく低下します。
✔ 湿度40〜60%を保つ
加湿器が無い場合は
・濡れタオル
・洗濯物の部屋干し
で十分。
✔ 布団の下にアルミシート
床からの冷気をブロックし、体温を逃がさない。
✔ 靴下・レッグウォーマーで足先保温
足が冷えると眠れません。
✔ 寝る90分前に入浴
深部体温の下がるタイミングで自然に眠気が来る。
■⑤ 睡眠を守る“冬の防災アイテム”
- 湯たんぽ
- 電気毛布
- 厚手のブランケット
- カイロ
- 加湿用タオル
- 首元を温めるネックウォーマー
- 保温性の高いパジャマ
特に停電にも対応できる
湯たんぽ・カイロ・毛布は冬の必需品。
■⑥ 子ども・高齢者の冬の睡眠は特に注意
子ども
- 足元が冷えやすい
- 加湿が必須(喉を痛めやすい)
- 夜間の寒さで睡眠が不安定に
高齢者
- 体温調節が苦手
- 夜中に起きて転倒リスクが上昇
- 睡眠不足 → 血圧上昇
家庭全体で“寝室の暖かさ”を整えることが重要です。
■まとめ|冬の睡眠を整えることは“命を守る防災”
冬は睡眠の質が下がりやすく、
そのまま風邪・体調不良・判断力低下を引き起こします。
しかし、対策はシンプル。
- 室温を18℃以上に
- 湿度40〜60%に
- 足元を冷やさない
- 寝具を強化
- 入浴で自然な眠気を作る
冬の睡眠対策は、災害時のあなたの判断力を守る“防災行動”です。
今日から小さな工夫で、
あなたと家族の冬の体調を守りましょう。

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