【防災士が解説】防災×冬|「乾燥で倒れる」人が増える理由と危険サイン|冬の命を守る湿度管理

冬になると、
「めまいがする」「立ちくらみが増えた」「体がだるい」
という声が一気に増えます。

実はこれ、
“乾燥が原因で倒れる”ケースが冬は本当に多い のです。

乾燥はただの不快感ではなく、
脱水・血圧上昇・心臓負担・感染症リスク増加
まで引き起こす“冬の見えない災害”。

今回は、防災士として
冬の乾燥が危険な理由と、家庭でできる対策
を分かりやすく解説します。


■① 冬に「乾燥で倒れる」人が増える理由

1. 冬でも脱水が起きる

人は冬でも汗をかいています。
しかし 喉の渇きを感じにくいため、水分不足に気づけない のが危険。

→ 脱水 → 血液がドロドロ → めまい・意識が遠のく

2. 空気の乾燥で呼吸器がダメージ

乾燥すると鼻や喉が炎症を起こし、酸素が体に届きにくくなる。
頭がボーッとして倒れるケースも。

3. 室内の暖房でさらに乾燥

エアコン・ストーブを使う冬は湿度が30%以下まで落ちることも。
低湿度は 自律神経が乱れ、血圧が急上昇 しやすくなります。

4. 高齢者は水分保持力が低い

若者と比べて体内の水分量が少なく、
軽度の脱水でも倒れやすい


■② 乾燥による“危険サイン”を見逃さないで

次の症状は 倒れる予兆 と考えてOKです。

  • めまい・立ちくらみ
  • 急に息苦しくなる
  • 手足が冷たいのに心拍が速い
  • 頭がボーッとする
  • 喉が張りつく
  • 肌がいつも以上に乾燥
  • トイレの回数が少ない

1つでも当てはまったら、水分補給+湿度アップが必須。


■③ 冬の乾燥は“災害時”にさらに危険

停電・断水・避難所生活では乾燥が極端に進みます。

冬災害×乾燥が危ない理由

  • エアコン停止 → 室温低下 → 血圧が跳ね上がる
  • 暖が取れず体が緊張 → めまい・転倒
  • 避難所は湿度が低く、喉の炎症から発熱・脱水
  • 水の確保が難しく水分補給が不足しやすい

結果、
乾燥 → 脱水 → めまい → 転倒・搬送
というパターンが多発します。


■④ 家庭でできる「乾燥で倒れないための防災対策」

✔ 水分補給を“こまめに”

喉が乾く前に飲む。
冬は 1日1.2〜1.5L が目安。

✔ 室内湿度40〜60%

一番倒れにくい湿度。
加湿器がなくてもOK。

  • 濡れタオルを干す
  • 洗濯物の部屋干し
  • やかんの蒸気
  • コップに水を入れて置く

✔ 寒さ対策も同時に

乾燥と寒さはセットで体調悪化を招くため、
・首
・手首
・足首
の“3つの首”を温める。

✔ 高齢者はこまめな声かけ

・水を飲んだか
・室内が乾燥していないか
・手の冷たさ
をチェック。


■⑤ これだけは準備しておきたい“冬の乾燥対策アイテム”

  • 経口補水液(OS-1など)
  • 使い捨て加湿フィルター
  • 湿度計
  • マスク(喉の保湿に有効)
  • のど飴・保湿スプレー
  • ブランケット
  • 湯たんぽ

停電時でも使えるアイテムをそろえておくと安心。


■まとめ|冬の乾燥は“静かな危険”|倒れる前に対策を

冬は
乾燥 → 脱水 → めまい → 倒れる
という危険が誰にでも起きます。

しかし対策はシンプル。

  • こまめな水分補給
  • 室内湿度40〜60%に
  • 首・手首・足首を冷やさない
  • 高齢者は特に注意

乾燥は見えない災害。
小さな工夫が、あなたと家族の体調を守ります。

今日からできる対策で、冬を安全に過ごしましょう。

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