冬の「冷え込み」は、ただ寒いだけではなく
停電・断水・雪害・体調悪化・事故増加など、災害リスクを一気に高めます。
特に深夜〜早朝の急激な冷え込みは、命に関わる場面も多く、
防災士として“冬の冷え込みが危険な理由”と“今日からの対策”をまとめます。
■① 冷え込みが「体調不良」を引き起こす理由
冬の災害時は、体温低下が最も深刻です。
- 血管が縮み血圧が急上昇
- 心筋梗塞・脳卒中リスクが増加
- 免疫力が下がる
- 乾燥で呼吸器症状が悪化
- 持病（心臓・呼吸器）が悪化
特に高齢者・子どもは冷え込みに弱く、
家の中でも低体温症になる危険があります。
■② 冷え込みで「家の設備」が故障する
屋外の冷え込みは設備トラブルを引き起こします。
- 給湯器の凍結
- 水道管の破裂
- 屋外配管の凍結
- ガスボンベの圧力低下
- 車のバッテリー劣化
- エアコン室外機の霜付き停止
ひとつ止まると生活が成り立たなくなるため、
「夜間の冷え込み前の準備」が重要です。
■③ 冷え込みで「停電」が起こりやすくなる
雪・氷・強風の組み合わせにより、
- 電線着雪
- 電柱倒壊
- トランス凍結
- 木の倒木
などが増え、
冬は停電率が一気に上がる季節です。
特に冷え込みが強い夜〜早朝は要注意。
■④ 冷え込みで「家の中の寒暖差」が急増し危険
冬の冷え込みで
ヒートショック（急激な温度差による失神）が発生しやすくなります。
- 脱衣所が寒すぎる
- トイレが冷え切っている
- 廊下が氷のように冷たい
- 風呂上がりに急冷する
家の中の温度差が大きいほど事故が増えます。
■⑤ 冷え込みで「交通事故」が激増する
夜の冷え込み → 翌朝の道路が凍るのが典型。
- 橋の上
- 日陰の坂道
- トンネル出口
- 住宅街の細道
- マンホール上
は氷点下で一気に滑ります。
歩行者の転倒事故も多く、
救急搬送が急増するタイミングです。
■⑥ 冷え込み時にやるべき家庭の防災対策
✔① 風呂の水を“張ったまま”にしておく
→ 停電・断水の備え。給湯器の破裂も防げる。
✔② カーテンは二重にする
→ 冷気の侵入を大幅に防ぐ。
✔③ 暖房は弱めで“つけっぱなし”が安全
→ 室温が一定だと機器の故障が減る。
✔④ 給湯器の凍結防止スイッチON
→ 事前対策で破裂リスクが激減。
✔⑤ 窓まわりに防寒テープ＋プラダン
→ 体感温度が3〜5℃変わる。
✔⑥ 夜間は水道の蛇口から“チョロ出し”
→ 凍結を防ぐ最強の方法。
✔⑦ 布団に入る前に“布団を温める”
- 湯たんぽ
- カイロ
- 空のペットボトルにお湯
✔⑧ 停電に備えて“冬用防寒備蓄”
- 毛布・寝袋
- 使い捨てカイロ
- モバイルバッテリー
- カセットガス
- ポータブル電源
■⑦ 冷え込みの日に注意すべき行動
- 朝に無理して外出しない
- 車はタイヤ・窓の凍結を確認
- 早めに帰宅して避難行動を取る
- 家の中の“寒い部屋”を閉めて空間を絞る
- ペットの水皿が凍っていないか確認
冬の冷え込み日の事故は「ちょっと油断」で起きます。
■まとめ｜冷え込みは“家の中の災害”を増やすサイン
冬の冷え込みは、
- 設備故障
- 停電
- 凍結
- 体調不良
- 交通事故
- 親の送迎トラブル
あらゆる災害リスクを同時に高めます。
結論：
冷え込み予報が出たら “災害として準備する” が最適解。
防災士として現場を見てきましたが、
冬のトラブルは「事前の5分」でほとんど防げます。
今日の冷え込み予報が出ているなら、
このあとすぐ対策を始めましょう。
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