冬の通勤で最も危険なのが氷点下の日の移動です。
気温が0℃を下回った瞬間、道路・車・体調のすべてが“別世界の危険モード”になります。
ここでは防災士として、
氷点下の通勤で事故を避け、無事に職場に着くための行動ポイント
をわかりやすく解説します。
■① 氷点下は「見えない危険」が増える
氷点下の朝は、道路が完全に凍結していなくても“危険ゾーン”になります。
●事故が急増する3つの理由
- ブラックアイスバーン（見えない氷）
- 車のガラスが凍り、視界が確保できない
- 足元の霜で歩行者も転倒しやすい
特に九州のような“慣れていない地域”では事故発生率が高まります。
■② 車通勤の危険ポイント
氷点下で一番多いのは車の操作ミスによる事故。
●よく起きるトラブル
- ワイパーが凍って動かない
- 霜取りが不十分で前方が曇る
- ブレーキが効かない
- 交差点・横断歩道でスリップ
- 坂道でスタック
「急がない」ことが最大の防災です。
■③ 歩き通勤も危険
氷点下は歩行者にも大きなリスクがあります。
●転倒の多い場所
- 横断歩道の白線
- 橋の上
- 日陰の歩道
- マンホール
- 駅の階段
少しでも滑る感覚があれば、その道は避けましょう。
■④ 氷点下通勤で必ずやるべき対策
✔車の霜取りを“完全に”終わらせる
- デフロスターを最大
- 霜取りスプレー
- お湯は絶対にかけない（ガラス割れます）
✔時間をいつもの1.5倍に設定
氷点下の朝はトラブルが多発するため、
余裕を持てば持つほど事故率は激減します。
✔急ブレーキ・急ハンドルをしない
滑る道ではこれが事故の大半。
✔歩行は“すり足＋重心低め”
北海道式歩行が最強です。
✔橋・高架・トンネル出口は特に減速
地面が冷やされやすく、九州でも凍結します。
✔通勤ルートを2つ以上確保
・坂道ルート → 危険
・日陰の多い道 → 危険
→ できるだけフラットな道路へ。
■⑤ 氷点下通勤での“持ち物”
- 手袋（滑り止め付き）
- 防寒マスク
- 携帯カイロ
- 充電したスマホ
- 車の場合は冬用防災セット（スコップ、毛布、ライト）
停車や遅延が増える時期なので、保温・連絡手段は必須です。
■⑥ 氷点下の日は「無理に出勤しない判断」も必要
通勤中の事故は労災扱いになることもありますが、
命を守るためには「休む勇気」が重要です。
こんな日は出勤を控える判断が合理的です：
- 積雪・凍結の警報が出ている
- 鉄道・バスが大幅に遅延
- スタッドレスタイヤがない
- 家族に介護・子どもの送迎がある
- 体調が悪い
あなた自身を守ることが、家族を守ることにつながります。
■まとめ｜氷点下の通勤は“災害級”
氷点下の日は、
道路・車・歩行・体調すべてに危険が集中する日。
通勤は“命の移動”。
朝のわずかな判断で、一日がまったく違うものになります。
無理をせず、ゆっくり、確実に。
氷点下の通勤は「急がない」ことが最大の防災です。
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