冬のトラブルで最も危険なのが
「エアコンが突然動かない」 という状況です。
寒波・凍結・室外機の雪・老朽化…。
エアコン停止は 一気に室温が急低下し、命に関わる危険 を生みます。
ここでは、元消防職員・防災士として
「エアコンが動かない時に最優先でやること」
「絶対にやってはいけないこと」
「故障前提で備えておく防寒策」
を分かりやすく解説します。
■① エアコンが動かない“原因”は冬特有のものが多い
- 室外機の着雪・凍結
- ドレンホースの凍結
- フィルター詰まり
- ブレーカー落ち
- 屋外の強風が室外機に直撃
- 経年劣化(10年以上は故障しやすい)
特に寒波の日は 凍結による停止が最も多い です。
■② エアコンが動かない時に“最優先でやること”
●1. 別暖房の確保
まずは暖房ゼロ状態を解消することが最優先。
- 石油ストーブ
- ガスファンヒーター
- 電気毛布(まだ電気が生きていれば)
- カイロ
※一酸化炭素中毒に要注意。
●2. 一番暖かい部屋に全員集まる
暖房が止まると、
「家の保温力」より「部屋を限定する」方が生存率が上がる。
- 南側の部屋
- 窓の少ない部屋
- 2階(暖かい空気が上に溜まる)
これだけでも体感温度が大きく変わります。
●3. 窓・隙間風の封鎖
暖房ゼロで最も熱が逃げるのは“窓”。
- プチプチ
- 段ボール
- カーテン二重
- すきまテープ
- 毛布を貼るのも効果大
10分でできる緊急断熱です。
■③ 自宅にある物だけでできる応急防寒
●1. 毛布+アルミシート(緊急保温最強)
体温保持力が段違い。
寝袋状にするとなお良い。
●2. 湯たんぽ or ペットボトル湯たんぽ
お湯が出るならすぐ作る。
●3. カイロを“3点”に貼る
背中・お腹・腰
→ 体温維持効率が高い。
■④ エアコン停止時に“絶対にやってはいけないこと”
✖ ガスコンロを暖房代わりに使う
→ 一酸化炭素中毒で死亡例あり。
✖ ロウソクを複数灯す
→ 火災リスクが高い。
✖ 換気なしの石油ストーブ
→ こちらも危険。
✖ 車内で暖を取る(密閉空間)
→ 一酸化炭素中毒リスク。
■⑤ エアコンが動かない“根本原因”の直し方
●1. 室外機に雪がついている → 取り除く
冷え固まった雪を手でどかすだけで改善することも多い。
●2. ドレンホース凍結 → ドライヤーorお湯で解凍
※沸騰した湯はNG(破損の恐れ)。
●3. フィルター詰まり → 掃除
驚くほど改善することが多い。
●4. ブレーカー確認
外のコンセントが落ちている場合も。
●5. 経年劣化 → 即日は直らない
→ 別暖房の確保が命を守る唯一の方法。
■⑥ “冬はエアコンが壊れる前提”で揃えるべきもの
- 電気毛布(省エネ&非常に温かい)
- 石油ストーブ(停電でも使えるタイプが最強)
- 断熱カーテン
- すきまテープ
- アルミシート(100均でOK)
- ブランケット複数
- 湯たんぽ(停電でも使える)
- ポータブル電源(スマホ充電用)
特に高齢者・乳幼児・在宅介護家庭は必須。
■まとめ|エアコンが止まった瞬間から“冬の危機”は始まる
冬のエアコン故障は、
停電や災害と同じレベルで命の危険があるトラブルです。
しかし、
- 部屋を暖かい場所に移動
- 窓断熱
- カイロ・毛布活用
- 別暖房の確保
の4つを知っておくだけで、
室温の急低下を大幅に防ぐことができます。
今日すぐにできる小さな対策が、
“命を守る冬の備え”につながります。

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