災害が起きたとき、妊婦さんは
・体が思うように動かない
・精神的ストレスを感じやすい
・冷えや感染症に弱い
・横になれないと体調が悪化する
など、負担が非常に大きくなります。
避難所は命を守る場所ですが、妊婦さんにとっては“過酷な環境”になる場合があるのが現実です。
ここでは、防災士として妊婦さんが安心して過ごすためのポイントをまとめます。
■① 避難所で妊婦さんが困りやすいこと
・人が多く、座る・横になる場所が少ない
・硬い床で長時間過ごす
・寒さが体に負担
・トイレが遠い、長時間並ぶ
・ニオイ・音・光のストレス
・食べられる物が少ない
・血圧・体調の急変
・周囲に遠慮して無理をしてしまう
特に
横になれない・寒い・トイレが不便
この3つが体調悪化の大きな原因になります。
■② 避難所に着いたら“最初に必ずやること”
「妊娠中です」とスタッフに伝えること。
伝えることで
・横になれるスペース
・トイレの配慮
・食事の調整
・体調急変時の支援
が受けられます。
妊婦さんは“配慮対象”。遠慮は不要です。
■③ 避難所で確保したい場所
・壁際や隅の静かな場所
・毛布・段ボール・マットで床の硬さを軽減
・トイレや水が近い場所
・出入口から離れた場所（寒気・人通りを避ける）
横になって休めるスペースをリクエストしてOKです。
■④ 避難所での体調管理
・こまめな水分補給（脱水・血栓予防）
・体を冷やさない（赤ちゃんの血流に影響）
・長時間同じ姿勢を避ける
・軽く歩く・ストレッチする
・夜は毛布・上着で十分な保温
避難所の“冷え”と“ストレス”は大敵です。
■⑤ 妊婦さんの防災バッグに入れたいもの
・母子手帳
・健康保険証・診察券
・ナプキン（出血・破水対策）
・清潔なタオル・下着
・アルミブランケット・カイロ
・水・ゼリー飲料
・常備薬
・ウェットティッシュ
・マスク
・スリッパ
・小さな枕やクッション
・塩分補給グッズ
赤ちゃん用品
・ガーゼ
・小さなタオル
・汚れ物用の袋
“少なくてもしっかり守れる物”を選びましょう。
■⑥ 食べ物について
妊婦さんは空腹で体調を崩しがちです。
・ゼリー飲料
・スティックパン
・クッキー
・個包装のお菓子
・塩飴
避難所の食事が口に合わない時でも食べられる物を持っておくと安心です。
■⑦ 避難所がつらい場合の選択肢
妊婦さんは必ず避難所にいる必要はありません。
以下を満たす場合は、他の選択肢も安全です。
【在宅避難が可能な条件】
・家が安全
・トイレが使える
・水・食料がある
・防寒ができる
場合によっては
・車中避難
・親戚・友人宅
も検討できます。
■⑧ 医療機関との連携が大事
・産婦人科
・緊急時に行ける病院
・近くの助産院
・電話番号を紙でも記録
・家族と共有
スマホの電池切れに備えて紙のメモが必須です。
■⑨ 出産予定日が近い妊婦さんは特に注意
以下の症状が出たらすぐに専門家のサポートが必要です。
・破水
・陣痛
・高血圧
・ストレスによる体調悪化
必ず避難所スタッフに妊娠週数と状況を伝えましょう。
■まとめ｜妊婦さんは「配慮されて当然」
❌ 我慢しなくていい
❌ 夜通し座る必要はない
❌ 周囲に気を使いすぎなくていい
❌ 避難所にとどまる義務はない
✔ 横になれる環境
✔ 温かくする
✔ 食べられる物を持つ
✔ トイレの近く
✔ スタッフに伝える
✔ 在宅避難や車中避難も選択肢
“妊婦さんが快適に過ごせること”が、防災の基本です。
結論：
妊婦さんは「2人の命を守る存在」。避難所でも家でも車でも、最も安心できる環境を迷わず選んでください。
防災士として言いますが、妊婦さんが少し準備をするだけで、災害時のリスクは大幅に下がります。
母子手帳・飲み水・カイロ・ゼリー飲料、この4つだけでもすぐに備えてください。
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