2025.12.04
JR博多駅に、九州初となる新型「多機能ロッカー
(マルチエキューブ)」が設置されました。
● 冷蔵ロッカーあり
● 1か月前からスマホ予約OK
● 生鮮食品の取り置き対応
● 手ぶら観光 × 駅の物流拠点化を推進
旅行者に便利なのはもちろん、
実は“都市防災”の観点で非常に大きな意味を持つ設備です。
この記事では、多機能ロッカーの特徴と、
災害時にどのように役立つのかを防災士の視点で解説します。
■① JR博多駅に九州初の「マルチエキューブ」導入
今回導入されたロッカーは、首都圏で685台設置されている
高機能ロッカーの最新モデル。
【特徴】
● スマホで1か月前から予約可能
● 冷蔵ロッカーで食品保管が可能
● 博多駅の食品を“サイト購入 → ロッカー受け取り”もOK
● 料金は500円〜
観光客の手ぶら観光を後押ししつつ、
駅の物流と顧客動線を最適化する新サービスです。
■② なぜ「防災×ロッカー」なのか?
都市型ロッカーは、災害時に“代替インフラ”となり得ます。
▼(1)帰宅困難者の荷物管理
大震災時には駅周辺に数万人規模の帰宅困難者が集まります。
荷物を安全に保管できる施設は極めて重要。
ロッカーが使えれば、
● 手荷物を預けて避難所に移動
● 緊急時の移動がスムーズ
● 子ども連れ・高齢者の負担を軽減
都市防災計画にも合致する機能です。
▼(2)冷蔵機能は“食品衛生の命綱”
停電時は生鮮食品がすぐに傷みます。
駅に冷蔵可能な設備があることは、次のメリットがあります。
● 食品ロスを減らす
● 食中毒リスクを抑える
● 店舗側の緊急対応が柔軟になる
災害時の“流通の途絶”は常に課題で、
冷蔵ロッカーは地域の食料拠点として機能し得ます。
▼(3)物流の分散が強化される
「駅で受け取れる」という仕組みは、
● トラック配送の集中を避ける
● 駅を中継点として物流を分散
● 災害時の代替ルートを確保
という強みがあり、BCP(事業継続計画)にも寄与します。
■③ 観光だけでなく“都市の防災レベル”が上がる
ロッカーはただ荷物を入れる箱ではありません。
● 若い世代や観光客の利用増
● 駅を起点とした物資受け取りが一般化
● 冷蔵保存の分散化
● 予約管理システムによる混乱防止
これらが積み重なるほど、
都市そのものの耐災害性(レジリエンス)が向上します。
■④ 今後の展開と期待
担当者は
「2026年度までに全国1,000台を展開したい」
と述べています。
地方都市の駅にも広がれば、
災害時の物資拠点・避難者支援インフラとして
全国の安全性が大きく向上します。
■⑤ まとめ|日常の便利が“そのまま防災”になる時代
今回の多機能ロッカー導入は、
単なる観光サービスではなく、
“防災を内包する都市機能アップ”の一歩です。
都市の防災は、
特別な設備よりも「日常インフラの機能向上」で強くなります。
・手ぶら観光
・冷蔵保管
・食品取り置き
・事前予約
・物流の分散
このすべてが、災害時に命を守る仕組みへと変わる。
これからの街づくりは、
「便利 × 防災」が当たり前の時代へ進んでいきます。

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