【元消防職員が解説】喘息持ちで消防学校が心配な人へ|教官に相談すれば大丈夫。救急知識のある人たちが守ってくれる

消防学校に入る前、「喘息があるけど訓練についていけるかな」「発作が出たら迷惑をかけるかも」と不安になるのは自然なことです。
結論から言います。心配しないで大丈夫です。教官に相談すれば、現実的に対策できます。教官は救命士だったり、救急の知識がある人たちが多く、体調のリスクを“気合い”ではなく“安全管理”として扱ってくれます。

私は元消防職員として、訓練現場で体調不良者が出る場面も見てきました。さらに被災地派遣(LO)では、過労・粉じん・寒暖差・ストレスで呼吸器症状が悪化しやすい状況を経験し、「無理して我慢する人ほど危ない」という現実を何度も見ています。だからこそ、喘息は隠さず、最初に整えるのが一番安全です。


■① 喘息があることは「不適」ではない。大事なのはコントロール

喘息がある=消防に向かない、ではありません。
重要なのは、症状をコントロールできているかどうかです。

・普段は落ち着いているか
・どんな時に悪化しやすいか(運動、寒暖差、粉じん、花粉、感染症など)
・発作が起きた時に何が必要か(吸入薬など)

これが整理できていれば、対策の設計ができます。


■② 不安が大きくなる理由は「発作そのもの」より“起きた時の段取りがない”こと

多くの不安は、喘息よりも「もし起きたらどうする?」が曖昧なことから来ます。
だから、先に段取りを作れば心が軽くなります。

・どのタイミングで申し出るか
・吸入薬はどこに入れておくか
・悪化のサインが出たらどうするか
この3点を“型”にすると、訓練中も落ち着きやすいです。


■③ 教官に相談して大丈夫。むしろ「最初に言う」方が安全

喘息は、周囲が知っていれば事故が減ります。
相談は特別扱いではなく、安全に訓練を継続するための情報共有です。

おすすめの伝え方は短くてOKです。

「喘息があり、運動や寒暖差で悪化することがあります。訓練を安全に継続するため、事前に相談したいです。共有範囲は必要最小限でお願いします。」

これだけで、教官側は動けます。


■④ 教官は“救急知識のある人たち”。頼っていい

消防学校の教官は、救命士資格を持っていたり、救急対応の経験や知識がある人が多いです。
「息が苦しい」「咳が止まらない」を根性論で片付けず、症状として判断してくれます。

大事なのは、あなたが我慢して限界を超える前に、早めに言うことです。
現場でも訓練でも、早期申告が一番強いです。


■⑤ 喘息が悪化しやすい“消防学校あるある”と対策

消防学校で喘息が揺れやすい要因は、だいたいこのあたりです。

・季節の変わり目の寒暖差
・屋外訓練の冷気・乾燥
・粉じん(訓練環境、グラウンド、清掃、煙の刺激など)
・風邪や感染症(集団生活)
・睡眠不足と疲労の蓄積

対策はシンプルで、「悪化要因を減らす」「初期サインで止める」です。
気合いより、調整の方が安全です。


■⑥ 吸入薬などは“持っているだけ”では足りない。置き場所を決める

喘息持ちの人ほど、薬の置き場所が曖昧だと不安が増えます。
おすすめは、次を決め打ちにすることです。

・訓練中:常に同じ場所(同じポケット/同じポーチ)
・寮生活:定位置(机の右上など、迷わない場所)
・予備:バッグの同じ場所

「探す時間」をゼロにすると、発作時の焦りが減ります。


■⑦ 被災地の現場では“呼吸器が揺れる条件”がそろいやすい。だから今が練習になる

被災地派遣(LO)で感じたのは、喘息や呼吸器が弱い人にとって、現場は揺れやすい条件が重なることです。
粉じん、寒暖差、疲労、ストレス、睡眠不足。さらに「迷惑をかけたくない心理」が、申告を遅らせます。

だからこそ、消防学校のうちに
・早めに相談する
・悪化のサインで止める
・薬と段取りを整える
この“自己管理の型”を作っておくことは、将来の現場力になります。


■⑧ 最後に:喘息があっても大丈夫。強さは「我慢」ではなく「整えること」

喘息持ちで心配になるのは、あなたが真面目だからです。
でも消防の世界で本当に評価されるのは、我慢強さよりも「安全に継続できる自己管理」です。

教官に相談して、段取りを作って、無理をしない。
それが、あなた自身とチームの安全を守る一番の方法です。


まとめ

結論:喘息持ちでも心配しないで大丈夫。教官に相談すれば、訓練を安全に継続するための対策ができる。教官は救命士や救急知識のある人たちが多く、“安全管理”として支えてくれる。
大事なのは、隠さず、早めに相談し、薬と行動の型を整えること。あなたは十分に乗り切れます。


出典

厚生労働省 e-ヘルスネット「気管支ぜん息」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/allergy/ya-064.html

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