災害後は「本人確認」と「手続き」が一気に増えます。
避難所の入退所、被災者台帳、支援金、各種減免、医療・薬の確認。
このときに壁になるのが、身分証の紛失や書類の消失です。
被災地派遣の現場でも、家や車ごと流されて手元に何もない、財布もスマホもない、というケースを見ました。
その状態で手続きが必要になり、本人確認ができずに支援が遅れる場面もあります。
MNC(マイナンバーカード)は万能ではありませんが、災害時の本人確認や手続きの入口として役立つ場面があります。この記事では、役立つポイントと備え方を整理します。
■① 災害時にMNCが注目される理由
災害後は「誰に、どの支援を、どこまで届けたか」を正確に扱う必要があります。
その起点になるのが本人確認です。
・避難所の名簿作成
・被災者台帳への登録
・支援金や見舞金の申請
・各種減免の手続き
本人確認が早いほど、支援の開始が早くなります。
■② 避難所での本人確認と名簿作成に役立つ
避難所では、次の管理が求められます。
・誰が来ているか
・要配慮者がいるか
・連絡先はどこか
・支援が必要か
MNCがあれば、本人確認がしやすくなり、名簿作成や入退所管理がスムーズになる可能性があります。
ただし、運用は自治体や避難所の体制次第で、災害直後はアナログ併用が前提です。
■③ 支援手続きの入口になる可能性
災害後の支援は多岐にわたります。
・罹災証明に関する手続き
・各種給付金、見舞金
・保険や共済の手続き
・医療や福祉の支援
本人確認書類が揃わないと、手続きが進みにくくなります。
MNCがあると、少なくとも本人確認の土台が残りやすいというメリットがあります。
■④ 医療・薬の面で困る人を減らす
災害時、意外と困るのが医療情報です。
・いつもの薬の名前が分からない
・処方箋がない
・お薬手帳が流された
・喘息などの持病で早めに対応が必要
被災地派遣の現場でも、薬が分からず治療が遅れるケースを見ました。
普段から医療情報を整理しておくことは、命に直結します。
■⑤ 重要な落とし穴|カードが“あるだけ”では使えない
災害時にMNCを活かすには、条件があります。
・カードが手元にある
・暗証番号(4桁等)が分かる
・読み取り機器やシステムが使える
・停電や通信が復旧している
カードがあっても暗証番号が分からないと、できることが限られます。
また、停電や通信障害があると、デジタルの強みが出ません。
だから「カード+紙の控え+家族共有」が現実的です。
■⑥ 紛失したときの備え|再発行が必要になる
災害では、財布やカードを失うのは珍しくありません。
そのため、再発行の導線を知っておくことが重要です。
・連絡先を控えておく
・家族が代理で動けるようにする
・身分証の代替を想定しておく
災害後は窓口が混雑し、手続きが遅れます。
再発行を急がないと、支援申請も遅れやすくなります。
■⑦ 被災地派遣で見た現実|支援の差は“手続きできる力”で広がる
被災地派遣の現場で感じたのは、支援の差は「困り具合」より「手続きできる力」で広がりやすいことです。
・情報を取れる
・書類を揃えられる
・窓口に行ける
・申請を最後までできる
この力が弱い人ほど支援が遅れ、生活が崩れます。
本人確認や連絡先が整っているだけで、回復の速度が変わります。
■⑧ 今日からできる最小行動
・MNCの暗証番号(4桁など)を家族で共有できる形にする
・カードの保管場所を決める(持ち出しやすい場所)
・身分証のコピーを紙で1枚作る
・家族の連絡先を紙でも控える
・薬の情報(薬名・用量)を紙で控える
■まとめ|MNCは“本人確認の土台”になり、支援の入口を早める可能性がある
MNC(マイナンバーカード)は、災害時に本人確認や支援手続きの入口として役立つ場面があります。
特に避難所の名簿作成や支援申請では、本人確認が早いほど支援の開始が早くなります。
一方で、暗証番号が分からない、停電や通信障害でシステムが使えないなどの制約もあるため、カードだけに依存せず、紙の控えや家族共有を組み合わせる備えが重要です。
結論:
MNCは災害時の「本人確認」を早め、支援につながる入口になり得るが、暗証番号と紙の控えをセットで備えることで初めて実戦で効く。
防災士として被災地派遣で見てきた実感として、支援の早さは“本人確認と情報の整理”で決まる場面が多いです。小さな準備が、生活再建の速度を大きく変えます。

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