【防災士が解説】太陽光発電と副業規定の落とし穴|10kW以上は申告が必要?防災×公務員の注意点

太陽光発電は、停電時の備えとして注目されています。一方で、公務員の場合は「売電」が兼業にあたるケースがあり、申告・承認が必要になることがあります。
今回の報道では、10キロワット以上の設備で売電を行い、申告をしていなかったことが問題となりました。
この記事では、防災の観点から太陽光発電の意義を整理しつつ、公務員が気を付けるべき制度面のポイントを解説します。


■① 太陽光発電は“防災装備”として有効

停電時、太陽光発電は貴重な電源になります。
スマホの充電、情報収集、冷蔵庫の維持、照明確保など、電力があるだけで生活の安定度は大きく変わります。
特に長期停電では「情報」と「冷蔵」の維持が生活の質を左右します。防災の視点では、発電設備は“資産”というより“生活維持装置”です。


■② 売電は「収入」とみなされる場合がある

太陽光発電で余剰電力を売電すると、収入が発生します。
公務員は原則として兼業が制限されており、一定条件下では申告・承認が必要です。
報道では、10キロワット以上の設備は申告が必要とされています。規模や収益の有無が判断基準になるため、「防災目的だから大丈夫」と自己判断しないことが重要です。


■③ 防災と制度は“別軸”で考える

防災として太陽光発電を備えること自体は合理的です。しかし、制度面の確認を怠ると別問題になります。
被災地派遣の現場では、電力がある家庭ほど生活再建が早い傾向がありました。一方で、制度違反による処分は生活基盤そのものに影響します。
防災のための設備投資は、制度確認まで含めて完了です。


■④ 10kWの意味を理解する

一般家庭の太陽光発電は5〜7kW程度が多く、10kW以上は比較的大規模です。
10kWを超えると売電量も増え、事業性が高まります。そのため兼業とみなされやすくなります。
「うちはどれくらいか」を契約書や設置資料で必ず確認してください。


■⑤ 停電対策として本当に必要なのは“発電量”より“自家消費設計”

防災目的なら、売電よりも「停電時に使える設計」かどうかが重要です。
蓄電池の有無、停電時自立運転機能、分電盤の設定などがポイントになります。
発電容量を増やすことより、「停電時にコンセントが使えるか」を確認する方が実用的です。


■⑥ 公務員・自衛官・自治体職員は必ず規定を確認する

副業規定は職種や所属によって異なります。
売電収入が発生する場合、規模や金額にかかわらず申告対象になることがあります。
防災設備の導入前に、
・所属の服務規定
・兼業許可基準
・発電規模の扱い
を確認しておくことが安全です。


■⑦ 防災投資は“守りの資産”だが、ルール違反は“生活リスク”

太陽光発電は災害時の生活維持に役立ちます。しかし、処分を受ければ収入や信用に影響します。
防災は生活を守るための行動です。制度違反によって生活基盤が揺らぐのは本末転倒です。
「備えは合法的に」が大前提です。


■⑧ 現場で感じた“電力の差”は大きい

被災地での経験では、停電が長引く地域ほど、電力を確保できた家庭の安心感は明らかに違いました。
冷蔵庫が動く、情報が取れる、照明がある――それだけで判断力と精神的安定が保たれます。
一方で、制度を知らずにトラブルになるケースも現実にあります。
太陽光は強い備えです。しかし「制度確認まで含めて防災」と考えることが、結果的に最も安全です。


■まとめ|太陽光発電は防災装備、制度確認は必須条件

太陽光発電は停電対策として非常に有効です。ただし、公務員の場合、一定規模以上の設備で売電を行うと兼業に該当する可能性があります。
防災として導入する場合も、発電規模と服務規定を事前に確認することが重要です。

結論:
太陽光発電は「強い防災装備」だが、制度確認を怠れば生活リスクになる。防災は合法的に整えることが最優先です。
防災士として現場を見てきた実感は、電力がある家庭は回復が早いということです。しかし同時に、ルール違反は新たなリスクを生むことも事実です。備えは、制度とセットで整えてください。

出典:RSK山陽放送「自衛隊員(50)が副業で戒告の懲戒処分 太陽光発電で売電」
https://news.yahoo.co.jp/articles/(該当記事)

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