【防災士が解説】子ども・高齢者・ペットと一緒の避難は何を優先すべきか|避難所生活で外さない判断基準

大雨や台風、水害が近づく時、
「子ども連れはいつ避難を始めるべきか」
「高齢の家族がいると、どこまで早く動くべきか」
「ペットは一緒に避難していいのか」
と迷う人は少なくありません。

結論から言えば、子ども・高齢者・ペットと一緒の避難で最も大切なのは、“全員を同じ条件で動かそうとすること”ではなく、“一番時間がかかる人に合わせて、早く出ること”です。
内閣府は、高齢者、障害者、乳幼児その他の特に配慮を要する方を「要配慮者」と位置づけ、避難行動に特に支援を要する方への支援体制整備を求めています。避難所運営等避難生活支援のためのガイドラインでも、高齢者、妊産婦、乳幼児、医療的ケアが必要な人など、配慮が必要な方の状態やニーズを把握し、避難所で継続的に体調管理や生活環境の改善を行う重要性が示されています。環境省は、災害時には飼い主の責任によるペットとの同行避難を基本にしたガイドラインを示しています。 oai_citation:0‡防災科学技術研究所

元消防職員として率直に言えば、避難で一番危ないのは、
「みんな何とかなるだろう」と同じペースで考えること
です。
東日本大震災当時に東京で被災し、その後の被災地派遣やLO対応でも強く感じたのは、子ども、高齢者、ペットがいる避難は、荷物や移動だけでなく、判断の遅れそのものが危険になりやすいということです。特に水害では、夜になる、道路が冠水する、トイレが不安定になる、避難所環境が変わる、といった要素が重なるため、通常より早めの行動が現実的です。 oai_citation:1‡防災科学技術研究所

■① 最初に考えるべきは「一番動きにくい人は誰か」

家族で避難を考える時、最初に見たいのは
誰が一番時間がかかるか
です。

内閣府の災害時要援護者対策では、高齢者、障害者、乳幼児等は防災施策上特に配慮を要する方と整理されており、必要に応じて避難行動要支援者名簿や個別支援の枠組みを活用することが示されています。つまり、避難の基準は家族の平均ではなく、最も移動や生活維持に支援が必要な人に合わせて考える方が現実的です。 oai_citation:2‡防災科学技術研究所

防災士として言えば、子ども・高齢者・ペットがいる避難は
元気な大人の基準
で考えない方がいいです。
元消防職員としても、避難の遅れは一番弱い立場の人に先にしわ寄せが出やすいです。

■② 高齢者がいるなら「警戒レベル3寄り」で考える方が安全

内閣府と気象庁の整理では、警戒レベル3は高齢者等避難にあたります。高齢者、障害のある方、乳幼児連れ、妊産婦など、避難に時間がかかる人はこの段階で避難開始を考えるのが基本です。避難所運営等避難生活支援のためのガイドラインでも、高齢者や傷病者などの体調が悪くならないよう、スペースの確保や継続的な見守りが重要とされています。 oai_citation:3‡防災科学技術研究所

防災士として率直に言えば、高齢者がいる避難で一番危ないのは
「まだ避難指示ではないから大丈夫」
と思うことです。
元消防職員としても、立ち上がり、移動、トイレ、服薬、夜間行動に時間がかかるため、早めの判断の方が現実的です。

■③ 子ども連れ避難は「荷物」より「いつ出るか」が大切

子どもがいると、どうしても荷物が増えやすいです。
ただ、避難では
全部持つこと
より
早く出ること
の方が大切です。

内閣府の避難所運営の取組指針では、乳幼児や女性等に配慮し、紙おむつ、生理用品、アレルギー対応食品などの備蓄や提供体制を検討することが望ましいとされています。つまり、子ども連れ避難では必要物資は大切ですが、避難所側や支援側で補えるものもあり、まずは命を守る移動を優先した方が現実的です。 oai_citation:4‡防災科学技術研究所

防災士として言えば、子ども連れ避難で大切なのは
完璧な持ち物
より
明るいうちに移動を終えること
です。
元消防職員としても、雨や暗さが強まるほど、抱っこや手つなぎ移動の負担は大きくなります。

■④ 避難所では「配慮が必要な人の情報共有」がかなり重要

避難所に着いてから大切なのは、
困りごとを我慢しないこと
です。

内閣府の避難所運営等避難生活支援のためのガイドラインでは、配慮が必要な方について、本人や家族から状況・ニーズを聞き取り、避難所関係者間で情報共有し、継続的な体調管理や生活環境改善につなげることが重要とされています。必要に応じて福祉避難所や専門施設への移動も検討する考え方が示されています。 oai_citation:5‡防災科学技術研究所

防災士として率直に言えば、避難所で危ないのは
遠慮して言わないこと
です。
元消防職員としても、乳幼児のミルク、高齢者の服薬や移動、持病、介護用品の必要性などは、早めに伝えた方が現実的です。

■⑤ 高齢者・乳幼児には「トイレ」「睡眠」「体温」がかなり大事

避難所生活では、
食料
だけでなく
トイレ・睡眠・暑さ寒さ
がかなり重要です。

内閣府の避難所運営の取組指針では、高齢者、乳幼児、女性等に配慮した備蓄や、感染症予防、灯りや通信環境の確保などが望ましいとされています。福祉避難所ガイドラインでも、要配慮者が相談や支援を受けられる体制、必要な居室確保の重要性が示されています。 oai_citation:6‡防災科学技術研究所

防災士として言えば、避難所で崩れやすいのは
体力
です。
元消防職員としても、子どもは疲労や環境変化で不安定になりやすく、高齢者は脱水や転倒、体調悪化が出やすいので、生活環境への配慮を早めに考える方が現実的です。

■⑥ ペットは「同行避難」が基本だが、「同室避難」とは限らない

ここはかなり誤解が多いところです。

環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン」では、災害時には飼い主の責任によるペットとの同行避難を基本としています。ただし、同行避難は「ペットと一緒に避難所へ向かうこと」を意味し、避難所で常に同じ空間で生活できることを当然に意味するものではありません。避難所での飼養方法や場所は、施設ごとのルールや衛生管理、他の避難者への配慮も必要になります。 oai_citation:7‡環境省

防災士として率直に言えば、ペット避難で一番危ないのは
連れて行けないと思って避難を遅らせること
です。
元消防職員としても、まずは一緒に避難する準備をし、その後の飼養場所やルールを確認する流れの方が現実的です。

■⑦ ペット避難では「フード」より「情報」と「管理」が大事

環境省のガイドラインには、同行避難動物登録票や管理台帳の例もあり、避難所での適正飼養や情報管理の重要性が示されています。つまり、ペット避難では
・首輪や名札
・リード
・キャリー
・ワクチンや既往歴の情報
・最低限のフードやトイレ用品
などを整えておく方が実務的です。 oai_citation:8‡環境省

防災士として言えば、ペット避難で大切なのは
連れて行くこと
だけでなく、
避難先で管理できる状態にしておくこと
です。
元消防職員としても、情報があるだけで受け入れ調整がしやすくなります。

■⑧ 被災地経験から見ても「家族ごとの避難ルール」を先に決めた方がいい

被災地派遣やLO対応で強く感じたのは、
子ども・高齢者・ペットがいる家庭ほど、
その場で決めようとすると遅れる
ということです。

だから平時から、
・誰が子どもを見るか
・誰が高齢者を支えるか
・ペット用品はどこにあるか
・先に出る人は誰か
を決めておく方が現実的です。

元消防職員として率直に言えば、避難で一番大切なのは
判断力
ですが、災害時はその判断力が落ちやすいです。
だから、家族ごとのルールを先に作っておく方が強いです。

■⑨ まとめ

子ども・高齢者・ペットと一緒の避難で最も大切なのは、“全員を同じ条件で動かそうとすること”ではなく、“一番時間がかかる人に合わせて、早く出ること”です。
内閣府は、高齢者、障害者、乳幼児その他の特に配慮を要する方を要配慮者と位置づけ、避難行動支援や避難所での継続的な体調管理、環境改善の重要性を示しています。環境省は、災害時には飼い主の責任によるペットとの同行避難を基本としており、避難所での適正管理も含めた準備を求めています。 oai_citation:9‡防災科学技術研究所

元消防職員として強く言えるのは、家族避難で一番大切なのは
元気な人の基準
ではなく、
一番動きにくい人の基準
だということです。
迷ったら、
・高齢者は警戒レベル3寄りで考える
・子ども連れは明るいうちに動く
・ペットは同行避難を前提に準備する
この3つを軸に考えるのが一番現実的です。

出典:内閣府「避難所運営等避難生活支援のためのガイドライン」

参考:環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」

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