新しく防災担当になった時、
「防災機器が多すぎて何から覚えればいいのか分からない」
「消火器は分かるが、自火報や放送設備、防火戸はどこまで触っていいのか迷う」
「全部の操作を覚えないといけないのか不安」
と感じる人は少なくありません。
結論から言えば、新人の防災機器の覚え方で最も大切なのは、“全部の細かな操作”を一気に覚えることではなく、“どこにあるか・何のための機器か・自分が初動で使う機器は何か”を先に整理することです。
東京消防庁は、建物の安全を守る設備として、
消火器、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、自動火災報知設備、放送設備、防火戸
などを挙げています。
また、消防庁の防災危機管理e-カレッジは、消火器の使い方として、
安全な場所まで運ぶ→安全ピンを抜く→ホースを火元へ向ける→レバーを握る
手順を示しています。
AEDについても消防庁は、
電極パッドは肌に貼る、解析中は傷病者に触れない、音声ガイダンスに従う
と案内しています。 (tfd.metro.tokyo.lg.jp) (fdma.go.jp)
防災士として率直に言えば、新人が防災機器で一番失敗しやすいのは、
機器名だけ覚えて、どこで・いつ・誰が使うかを整理しないこと
です。
元消防職員として現場や被災地派遣、LO対応を経験して強く感じるのは、災害時に本当に役立つのは、
完璧な知識
より
最初の数分で迷わないこと
です。
だから新人のうちは、「全部の機器をマスターする」より、「初動で関わる機器を外さない」方が現実的です。
■① 最初に覚えるべきは「機器の種類」より「役割」
新人が防災機器を覚える時に、いきなり型番や細かな仕様から入ると散りやすいです。
最初は、
何のための機器か
で分ける方が実務的です。
東京消防庁が示す建物の主な防災設備を、役割で分けると次のようになります。
・火を消すための機器
→ 消火器、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備
・火災を知らせるための機器
→ 自動火災報知設備、放送設備
・避難経路を守るための機器
→ 防火戸
・人命救助や応急対応に使う機器
→ AED
防災士として言えば、新人の最初の覚え方は、
名前の暗記
より
役割ごとの分類
の方が入りやすいです。
元消防職員としても、現場では「何号機か」より、
これは何のための設備か
が分かる方が動きやすいです。
■② 新人が最初に触る可能性が高いのは「消火器」「受信機まわり」「AED」
新人の防災担当が最初に実務で関わりやすいのは、
消火器
自動火災報知設備の受信機まわり
AED
です。
全部の設備を同じ深さで覚える必要はありません。
たとえば屋内消火栓やスプリンクラーは、仕組み理解は重要でも、日常の初動で新人が単独操作する場面は限定的です。
一方で、
・消火器
・受信機の火災表示確認
・放送設備の基本理解
・AED
は、比較的初動で関わる可能性があります。
防災士として率直に言えば、新人の防災機器習得は、
全部平等に覚える
より
最初に触る可能性が高い順
で覚える方が現実的です。
■③ 消火器は「使い方」より先に「どこにあるか」を確認する
消防庁のe-カレッジは、消火器の使い方として、
安全な場所まで運ぶ→安全ピンを抜く→ホースを火元へ向ける→レバーを握る
手順を示しています。
さらに、
火の根元をねらい、手前からほうきで掃くように放射する
こと、室内では逃げ道を確保し、出入口を背に放射する
ことを示しています。 (fdma.go.jp)
ただし新人が最初にやるべきなのは、操作暗記より、
職場のどこに消火器があるか
を確認することです。
たとえば、
・入口付近
・給湯室
・電気室まわり
・倉庫前
などを実際に見て回る方が強いです。
防災士として言えば、消火器は
使い方を知っていること
より
その場で取れること
の方が初動では重要です。
■④ 自動火災報知設備は「全部操作」より「表示を読む」からでいい
東京消防庁は、建物の安全設備として自動火災報知設備を挙げています。
また、消防用設備の概要資料では、自動火災報知設備は
熱・煙・炎を感知し、受信機へ火災信号を送り、音響装置を鳴動させる
一連の役割を持つと示されています。 (tfd.metro.tokyo.lg.jp) (fdma.go.jp)
新人が最初にやるべきなのは、
・受信機がどこにあるか
・火災表示はどこに出るか
・どのエリア表示か
・誰へ報告するか
を確認することです。
防災士として率直に言えば、新人のうちは受信機の細かな全操作を完璧に覚えなくても、
警報が出た時に何を見るか
が分かっていればかなり違います。
元消防職員としても、初動で大切なのは
正しい場所を特定し、報告をつなぐこと
です。
■⑤ 放送設備は「話し方」より「起動場所と連携先」を確認する
放送設備は、自動火災報知設備と連動して使われることがあります。
消防用設備の概要資料でも、放送設備は
自動火災報知設備からの信号で音声メッセージを流したり、係員の肉声放送を行ったりする
設備とされています。 (fdma.go.jp)
新人が先に確認したいのは、
・放送設備の操作場所
・自火報との連動の有無
・定型放送文例があるか
・放送実施の権限者は誰か
です。
防災士として言えば、放送設備は
うまく話せるか
より
どこで起動し、誰の判断で流すか
を知る方が実務的です。
元消防職員としても、災害時放送はアドリブより、
手順と権限
の方が重要です。
■⑥ AEDは「操作を覚える」より「ためらわない準備」が大切
消防庁はAEDの基本的な使い方として、
電極パッドは服の上からではなく、イラストに従って肌に貼る
こと、
解析中は誰も傷病者に触れない
こと、
電気ショック後は直ちに心肺蘇生を再開する
ことを示しています。 (fdma.go.jp)
新人が最初にやるべきなのは、
・AEDの設置場所
・鍵が必要か
・誰でも使えるか
・救急要請との流れ
を確認することです。
防災士として率直に言えば、AEDは知識不足より、
ためらい
で遅れることがあります。
だから新人のうちは、細かな理論より
場所と基本手順
を押さえる方が現実的です。
■⑦ 防火戸や避難設備は「閉める・開ける」の意味を知る
東京消防庁は、防火戸を建物の安全を守るための設備の一つとして挙げています。 (tfd.metro.tokyo.lg.jp)
新人のうちは、防火戸について
・どこにあるか
・常時閉鎖型か
・感知器連動で閉まるか
・前に物が置かれていないか
を見ておく方がいいです。
防災士として言えば、防火戸は
設備担当だけの話
ではありません。
元消防職員としても、火災時に防火戸が機能するかどうかで煙の回り方はかなり変わります。
だから新人でも、少なくとも
場所と役割
は知っておく価値があります。
■⑧ 新人は「1枚メモ」を作るとかなり強い
新人の防災機器習得で実務的なのは、
最初の1週間で次の内容を1枚にまとめることです。
・消火器の場所
・受信機の場所
・放送設備の場所
・AEDの場所
・防火戸、避難器具の主要位置
・連絡先と報告先
防災士として率直に言えば、新人のうちは
全部覚える
より
探さなくていい状態
を作る方が現実的です。
元消防職員としても、災害時は記憶力より、
すぐ見られる整理
の方が役立ちます。
■⑨ まとめ
新人の防災機器の覚え方で最も大切なのは、“全部の細かな操作”を一気に覚えることではなく、“どこにあるか・何のための機器か・自分が初動で使う機器は何か”を先に整理することです。
東京消防庁は、建物の安全を守る設備として、
消火器、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、自動火災報知設備、放送設備、防火戸
などを挙げています。
また、消防庁の防災危機管理e-カレッジは、消火器の基本手順を示し、AEDについても
電極パッドを肌に貼る、解析中は触れない、音声ガイダンスに従う
と案内しています。 (tfd.metro.tokyo.lg.jp) (fdma.go.jp)
防災士として強く言えるのは、新人の防災機器習得で一番大切なのは
全部を知ること
ではなく、
最初に使う機器で迷わないこと
だということです。
迷ったら、
・消火器
・受信機まわり
・放送設備
・AED
この4つを優先して確認するのが一番現実的です。

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