消防学校に入る前、多くの人が一番気にするのが「教官は怖いのか?」です。
結論から言うと、“怖い教官がいるかどうか”よりも、あなたが「怖く感じる条件」を知っておく方が大事です。
怖さの正体が分かれば、必要以上に萎縮せず、訓練の伸びが早くなります。
■① 教官が怖く見える最大の理由は「安全責任が重い」から
消防の訓練は、怪我や事故が起きやすい領域があります。
教官は「事故を出さない責任」を背負っているので、言い方が強くなりがちです。
- 無理な動作で怪我をさせない
- 装備不良で事故を起こさせない
- 手順を崩して二次災害を起こさせない
救助隊として役立つ視点で言うと、強い口調は“怒り”ではなく“事故予防”の合図であることが多いです。
■② 「怖い」の正体は、あなたの不安が増幅しているだけのこともある
入校直後は、環境が変わって心が落ち着きません。
その状態だと、普通の注意も「怒られた」と感じやすくなります。
- 寝不足
- 緊張
- 比較(同期ができて見える)
- 失敗への恐怖
この4つが重なると、教官の一言が必要以上に刺さります。
まずは「不安が増幅しているだけかも」と自分を落ち着かせるのがコツです。
■③ 本当に怖い教官はいる?いる場合の見分け方
結論として、厳しい教官はいます。
ただし、厳しい=理不尽とは限りません。
見分けるポイントはここです。
- 指摘が「行動」ではなく「人格」になっているか
- 何を直せばいいかが具体的か
- 注意に一貫性があるか
- できた時に評価(反応)があるか
出世する視点で言うと、厳しくても“基準が明確な人”は、あとで一番頼れる存在になります。
■④ 教官が強く言うのは「できないから」ではなく「揃ってないから」
初任科は、個人の能力より“隊として揃う”ことが優先されます。
だから教官は、上手い下手よりも「揃っていない所」を強く直します。
- 返事が揃っていない
- 動作がバラバラ
- 装備が統一されていない
- 手順が飛んでいる
救助隊の現場でも、揃っていない動きは危険です。
教官の厳しさは、隊の安全を作るための圧力だと理解すると受け止め方が変わります。
■⑤ 怖さを減らす最短ルートは「返事・報連相・準備」
教官に好かれる必要はありません。
ただ、怖さを減らすには“信頼される動き”を積み上げるのが最短です。
- 返事をはっきりする
- 分からない時は早めに聞く
- 遅れそうなら先に伝える
- 準備を早めに終わらせる
緊急消防援助隊で役に立つ視点でも、「先に言う人」は現場を守れます。
黙ってズレるより、早めの共有が事故を防ぎます。
■⑥ 「怒られないこと」より「次に同じミスをしないこと」を狙う
怒られること自体をゼロにするのは無理です。
初任科は、怒られながら“型”を覚える期間だからです。
大事なのは、怒られた後にこれをやること。
- 直すポイントを1つに絞る
- その日のうちに再現練習する
- 明日の準備に反映する
救助隊として強い人ほど、感情で揺れず、修正が早いです。
初任科のうちに「修正の速さ」を身につけると伸びます。
■⑦ 教官との距離感は「近づく」より「ズラさない」
教官に気に入られようとして距離を詰めすぎると、逆に空気を崩します。
おすすめは、距離を詰めるより“ズラさない”ことです。
- 礼儀を崩さない
- 指示は復唱して確認する
- 雑談で目立たない
- 相談は短く具体的に
出世する視点で言うと、上司と距離感を安定させられる人は、組織で長く信頼されます。
■⑧(一次情報)現場で伸びた人は「怖さ」を“基準”に変えられた
元消防職員として見てきた中で、伸びた人は共通していました。
教官の怖さを「否定」せず、「基準」として受け止め直していたことです。
- 強く言われた=安全基準がある
- 直された=伸びる余地が見えた
- 詰められた=現場で通用する線が分かった
初任科は、怖さに飲まれると苦しいですが、基準に変えると成長の材料になります。
■まとめ|教官の怖さの正体は「安全基準」と「あなたの不安」
教官が怖く見えるのは、事故を出さない責任が重いからであり、初任科特有の不安が増幅している面もあります。
怖さを減らすコツは、返事・報連相・準備で信頼される動きを積み上げ、怒られた後の修正を速くすることです。
結論:
教官の“怖さ”の正体は、あなたを潰すためではなく「現場の安全基準を叩き込むため」です。
元消防職員としての実感でも、厳しさを“基準”に変えられた人ほど、救助でも援助でも伸びます。怖さに飲まれず、基準として使ってください。
出典:総務省消防庁「消防学校等の教育訓練」 https://www.fdma.go.jp/

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