【防災士が解説】災害ボランティア後に深呼吸・軽いストレッチ・散歩で心と体をリセットする方法|無理なく戻す判断基準

災害ボランティアのあと、帰宅してからも体がこわばっていたり、気持ちが張ったままだったりして、「休みたいのにうまく休めない」と感じることがあります。こういう時に役立ちやすいのが、深呼吸、軽いストレッチ、短い散歩のような“負荷の低いリセット行動”です。厚生労働省の「こころの耳」では、セルフケアとして呼吸法(リラクセーション)ストレッチングなど、手軽にできるストレス軽減方法が紹介されています。
https://kokoro.mhlw.go.jp/training/

また、日本赤十字社の災害ボランティア向け冊子では、災害の現場では支援者自身も気づかないうちにストレスを受けることが多く、自分だけは大丈夫と過信しないこと心や体の不調を感じた際にはためらわず周りの人に相談することが大切だと示されています。つまり、活動後のセルフケアは「元気な人がやる余裕のあること」ではなく、崩れる前に自分を戻すための基本動作として考える方が現実的です。
https://www.jrc.or.jp/volunteer-and-youth/volunteer/pdf/20221114-1696e14484023a1dabbe760d96763b37245f95ac.pdf

つまり、災害ボランティア後に深呼吸・軽いストレッチ・散歩で心と体をリセットする方法で大切なのは、頑張って鍛えることではなく、緊張で固まった心身を少しずつ“回復側”へ戻すことです。この記事では、その判断基準を現実的に整理して解説します。

■① まず結論として、心と体をリセットする時に最優先すべきことは何か

結論から言うと、最優先にすべきことは、強い運動ではなく、呼吸と筋肉の緊張を少し緩めることです。

災害ボランティアのあとにありがちなのは、「疲れているのに頭が休まらない」「じっとしていると逆に落ち着かない」という状態です。こういう時に、いきなり長時間の運動や厳しいトレーニングを入れると、回復より消耗が勝ちやすくなります。だから、最初は深呼吸、軽いストレッチ、短い散歩くらいの負荷で十分です。

元消防職員として感じるのは、被災地支援のあとに崩れやすい人は「休んでいない人」だけではなく、「戻し方が強すぎる人」でもあるという点です。私なら、活動後は
まず呼吸を整える
次に体のこわばりをほどく
最後に少し外を歩く
この順で整えます。

■② なぜ深呼吸や軽いストレッチが役立つのか

理由は、活動後は気持ちだけでなく、体も緊張状態を引きずりやすいからです。

厚生労働省の「こころの耳」では、腹式呼吸やストレッチングが、手軽にできるストレス軽減方法として紹介されています。つまり、気持ちの問題だけを何とかしようとするより、呼吸や体のこわばりに先に働きかける方が、現実的に戻りやすいことがあります。
https://kokoro.mhlw.go.jp/training/

被災地経験でも、活動後は「考えすぎている」ように見えて、実際には肩や首、あご、背中までずっと力が入っていることがありました。だから私は、まず頭で整理しようとするより、体の緊張を少し落とす方をすすめます。

■③ 深呼吸はどうやればいいのか

大切なのは、上手にやることより、ゆっくり吐くことです。

息を大きく吸おうとしすぎると苦しくなることがあります。だから、まずは
肩の力を抜く
少し長めに吐く
無理のない範囲で数回くり返す
くらいで十分です。

私なら、活動後の深呼吸は「整えるための合図」として使います。長くやる必要はなく、30秒から1分でも意味があります。大切なのは、今の自分が少し落ち着く方向へ向くことです。

■④ ストレッチはどのくらい軽くていいのか

かなり軽くて大丈夫です。むしろ、軽い方が現実的です。

首、肩、背中、腰、ふくらはぎなどを、反動をつけずにゆっくり動かすくらいで十分です。災害ボランティアのあとに強い筋トレや長い運動を入れるより、「固まっている所を少しほどく」方が回復には合いやすいです。

元消防職員としても、支援後は「鍛える」より「ほどく」感覚の方が大事だと感じます。私なら、痛みが出るほどやりません。気持ちよく終われる範囲で止めます。

■⑤ 散歩はどんなふうに取り入れればいいのか

散歩は、短く、目的を持ちすぎず、少し外気に触れる程度がちょうどいいです。

「運動しなければ」と思って長く歩く必要はありません。5分、10分、15分でも十分です。外の空気に触れて、景色が少し変わるだけでも、活動後の頭の詰まりがゆるむことがあります。

被災地経験でも、帰宅後にずっと家の中で活動のことを考え続けるより、少し外を歩いた方が気持ちが切り替わりやすいことがありました。私は、散歩は“頑張る運動”ではなく“戻るための移動”として考えます。

■⑥ 深呼吸・ストレッチ・散歩の順番はどう考えればいいか

一番現実的なのは、呼吸→ストレッチ→短い散歩です。

まず呼吸で少し落ち着きを作り、次に体のこわばりをゆるめ、そのあと外に少し出る。この流れだと無理が少ないです。もちろん、疲れている日は深呼吸と軽いストレッチだけでも十分です。

私なら、「全部やる」より「今日どこまでなら楽にできるか」で選びます。災害ボランティア後のセルフケアは、続けられる形の方が強いからです。

■⑦ 逆に、やりすぎない方がいいのはどんな時か

次のような時は、無理に散歩やストレッチを増やさない方が安全です。

かなり眠い
めまいやふらつきがある
痛みが強い
食事や水分が足りていない
休みたい気持ちがかなり強い

日本赤十字社も、支援者は気づかないうちにストレスを受けることが多く、自分だけは大丈夫と過信してはいけないと示しています。つまり、「セルフケアをやる元気すらない日」は、まず休養を優先した方が現実的です。
https://www.jrc.or.jp/volunteer-and-youth/volunteer/pdf/20221114-1696e14484023a1dabbe760d96763b37245f95ac.pdf

■⑧ こんな時はセルフケアだけで抱え込まない方がいい

次のような状態が続くなら、深呼吸や散歩だけで抱え込まず、誰かへの相談も考えた方が安全です。

眠れない日が続く
強い罪悪感や無力感が抜けない
涙が止まらない
少し動くだけでもつらい
日常生活へ戻れない

セルフケアは大切ですが万能ではありません。私なら、「少し楽になる」範囲を超えてつらさが続くなら、仲間、家族、専門相談へ広げます。

■⑨ 迷った時の判断基準

迷ったら、次の順番で考えてください。

「今は鍛えるより整える段階ではないか」
「深呼吸や軽いストレッチなら無理なくできそうか」
「散歩は短くて十分だと考えられているか」
「セルフケアをしてもつらさが強いなら、人にもつなげられているか」

この4つが整理できれば、災害ボランティア後に深呼吸・軽いストレッチ・散歩で心と体をリセットする方法としてはかなり現実的です。防災では、「強く戻すこと」より「静かに戻すこと」の方が大切です。

■⑩ まとめ

災害ボランティア後に深呼吸・軽いストレッチ・散歩で心と体をリセットする方法で大切なのは、呼吸、筋肉の緊張、外気との接点を使って、固まった心身を少しずつ回復側へ戻すことです。厚生労働省の「こころの耳」では、呼吸法(リラクセーション)やストレッチングが手軽にできるストレス軽減方法として紹介されており、日本赤十字社は支援者も気づかないうちにストレスを受けることが多いと示しています。

私なら、災害ボランティア後に一番大事なのは「早く元気になること」ではなく「緊張で固まった心と体を少しずつほどくこと」だと伝えます。被災地でも、助かったのは頑張って切り替えた人より、静かに戻せた人でした。だからこそ、まずは呼吸、次にストレッチ、最後に短い散歩。この順番で整えるのがおすすめです。

出典:https://kokoro.mhlw.go.jp/training/(厚生労働省 こころの耳「職場のメンタルヘルス研修ツール」)

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