【元消防職員が解説】大雪・暴風雪時の道路管理と交通対策の要点|防災×道路交通

降積雪期の災害では、「道路」が人命を左右する重要なインフラになります。
大規模な車両滞留や立ち往生は、低体温症や燃料切れなど、二次被害を引き起こします。
そのため、防災においては道路管理と交通対策を“予防的”に行うことが不可欠です。


■① 車両滞留を起こさないことが最優先

集中的な降雪や暴風雪が予想される場合、
人命最優先の観点から「幹線道路で車を止めない」ことが基本方針となります。

・走行不能車両が発生する前
・大規模滞留が起きる前

この段階で、関係機関と調整し、
高速道路と並行する国道などを含めた計画的・予防的な通行規制を実施します。

「通してから止まる」ではなく、
「止めてから除雪する」判断が重要です。


■② 集中的な除雪と早期開放の両立

通行止め後は、集中的な除雪作業により安全確保を図ります。
その上で、

・気象情報
・降雪状況
・路面状況

を踏まえ、安全が確認でき次第、早期開放に努めることが求められます。

長時間の通行止めは生活や物流に大きな影響を与えるため、
「安全」と「迅速」のバランスが重要です。


■③ 通行止め予測と需要抑制の情報提供

道路管理者や関係機関は、
単なる「通行止め情報」ではなく、次の点を具体的に伝える必要があります。

・通行止めの予測情報
・広域迂回ルート
・外出自粛や移動需要の抑制

これらを繰り返し発信することで、
不要な移動を減らし、道路の混乱を防ぐことができます。


■④ 雪崩対策施設の点検で事故を防ぐ

降積雪期には、雪崩による道路被害のリスクも高まります。

・雪崩防止施設
・法面
・斜面

これらの巡視・点検を徹底することで、
突然の雪崩による交通事故や道路遮断を防ぎます。


■⑤ 立ち往生車両への迅速な対応

降積雪により、立ち往生車両や放置車両が発生した場合には、
緊急通行車両の通行確保が最優先となります。

道路管理者等は必要に応じて、
災害対策基本法第76条の6などの規定を活用し、

・車両の移動
・排除措置

を迅速に実施します。

「遠慮」や「様子見」は命取りになります。


■⑥ 長時間滞留が見込まれる場合の支援体制

大規模な立ち往生が発生し、
滞留車両の解放に長時間を要すると見込まれる場合には、

・道路管理者
・地方整備局
・地方運輸局
・関係機関

が連携し、支援体制を構築します。

具体的には、

・滞留車両への救援物資提供
・必要に応じた避難所への一時避難支援

を行い、車内にいる人の安全を確保します。


■⑦ 道路対策は「事前判断」が命を守る

大雪・暴風雪時の道路対策で最も重要なのは、
「被害が起きてから動く」のではなく、
起きる前に止める・知らせる・備えることです。

道路管理と交通対策は、
目立たないですが、確実に命を守る防災の要です。

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