【防災士が解説】自衛官の給与引き上げが「防災力」を高める理由|中堅離職を防ぐことは国の安全に直結する

政府は、自衛官の俸給(月給)と初任給を大幅に引き上げる給与法改正案を閣議決定しました。
20歳・35歳・40歳のいずれの年代でも 年間20万円以上の増額
中堅・ベテランの離職を防ぎ、自衛隊の人員確保につなげる狙いがあります。

これは単なる給与改善ではなく、
日本全体の防災力に直結する非常に重要な決定 です。


■① 自衛官の給与が引き上げられる背景

防衛省は長年、自衛官の
✔ なり手不足
✔ 中堅層の大量離職
に悩まされてきました。

特に地方では募集難が深刻で、訓練や災害派遣を担う部隊の維持が難しくなりつつあります。


■② 年代別に20万円以上の増額へ

今回の改正案では下記世代の年収が大幅改善。

  • 20歳モデル給与:+20万円以上
  • 35歳モデル給与:+20万円以上
  • 40歳モデル給与:+20万円以上

さらに、
2士・候補生・防大生・防医大生
陸自高等工科学校生徒の初任給も過去最高額になります。


■③ 中堅・ベテランが辞めると何が起きるのか?

自衛隊は「経験」がものを言う組織です。

中堅の大量離職が続くと…

  • 災害派遣の判断が遅れる
  • 若手が育たない
  • 大規模災害に対応できる人員が不足
  • 地域部隊の維持が困難に

特に災害派遣では、
“経験10年以上の技術” が住民の安全を左右します。


■④ 給与改善は「災害対応力の強化」に直結する

冬の災害(豪雪・土砂・家屋倒壊・広域停電)では、自衛隊の出動が住民の命を救います。

給与改善で期待できる効果:

  • 災害派遣部隊の士気向上
  • 人員不足の解消
  • 中堅・ベテランの定着
  • 若い世代の志願者増加

結果として、
災害発生時の対応スピードが速くなる = 住民の安全が守られる。


■⑤ 初任給引き上げの意味

近年、若者は

  • 民間の給与上昇
  • 長時間勤務のイメージ
  • 募集情報への接触機会減少

により、自衛官志望が激減。

初任給の改善は志願者確保に一定の効果があり、
部隊の若返りや長期的な戦力維持に必要です。


■⑥ 自衛隊の人員不足は“国の防災リスク”

人員不足が続くと、

  • 大規模水害での救助力が低下
  • 山火事の延焼拡大
  • 地震の孤立集落で支援遅延
  • 倒壊家屋の救助が間に合わない

こうした事態が現実になります。

給与改善は単なる福利厚生ではなく、
国全体の安全保障レベルを守るための措置 です。


■⑦ 自衛官の離職を止めることが最優先課題

離職理由の多くは以下のとおり:

  • 給与が低い
  • 家庭との両立が難しい
  • 体力的・精神的負担
  • 将来の収入不安

特に30代以降の離職が増えると、
防災現場での即戦力が消えてしまいます。


■⑧ 自衛隊の処遇改善は市民の安全につながる

住民が安全に暮らすためには、
現場で動く人の待遇が守られていることが不可欠。

消防・警察と同じく、自衛隊も「生活を守る職業」です。

待遇改善は、
災害時に頼れる組織を維持するための投資です。


■まとめ|自衛官の給与改善は「最も効果的な防災対策」

自衛官の給与が上がることは、
私たちの生活に直結する重要なニュースです。

  • 災害派遣の質が向上
  • 中堅が辞めず、現場力が維持される
  • 志願者が増え、地域防災力が安定
  • 日本全体の危機対応力が向上

結論:
自衛隊の処遇改善は、日本の“防災力そのもの”を底上げする最重要施策です。 元消防職員として、災害現場を知る立場からも強く支持します。

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