災害時の備蓄として食料や水を意識する人は多いですが、命に直結する重要アイテムとして「トイレ」の備蓄があります。おうち防災専門家の奥村奈津美さんは、トイレをライフライン代替アイテムで最も重要と位置付けています。
■① トイレの備蓄が必要な理由
東日本大震災では、約7割の人が6時間以内にトイレに行きたくなったと報告されています。災害時は食事や飲料を控えることがあっても、トイレは必ず必要です。水道や下水道が止まっている場合、マンションでは配管破損による逆流や下階への被害の恐れもあるため、災害時はトイレを流さないことが推奨されます。
■② 自宅でのトイレ備蓄の必要性
自宅のトイレが使えない場合、避難所の仮設トイレに頼ることになりますが、東日本大震災では設置まで1週間以上かかる自治体もありました。夜間や雨天での移動はストレスや犯罪リスクを伴うため、少なくとも1週間分の水を使わないトイレを備蓄しておくことが望ましいです。目安として、大人1日平均5回 × 1週間 × 家族人数分が必要です。
■③ 水で流さないトイレの使い方
簡易トイレや非常用トイレは、便袋と凝固剤がセットになったものが多く、便器にかぶせるタイプや段ボール便座タイプなどがあります。これらを用いることで、配管や下水道が復旧するまで安全に使用可能です。
■④ トイレの代替アイテム
市販の非常用トイレを用意する場合、大人2人で1週間分は約100回分が必要です。コストや量が心配な場合は、以下の代替アイテムで対応できます:
- トイレに被せるもの:普段使うゴミ袋
- 液体を吸収するもの:赤ちゃん用・介護用オムツ、ペット用トイレシート、新聞紙
- 臭いを抑えるもの:オムツ用防臭袋、医療用排泄物用防臭袋
これらを活用し、自宅やマンションの密閉空間で安全に保管しましょう。
■⑤ 水洗トイレの使用再開タイミング
地域で下水道使用制限がないか確認し、汚水マスを開けて水が流れるかを確認します。詳しくは東京都下水道局の「排水設備防災ハンドブック」を参考にしてください。
■まとめ|災害時のトイレ備蓄の重要性
災害時、トイレは命に直結するライフラインです。自宅での簡易トイレ備蓄や代替アイテムの用意は、ストレス軽減や健康維持に直結します。防災士としての経験から、トイレを含む備蓄は災害発生前に確実に準備しておくことが、自律型避難の実践にもつながると強く推奨します。
結論:
災害時にトイレの備蓄を怠らないことは命を守る最重要行動の一つであり、家族全員の健康と安心につながります。

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