【防災士が解説】防災×ペット|災害時に命を守る「犬の外泊しつけ」

災害が起きたとき、
「必ず愛犬と一緒に行動できる」とは限りません。

避難、入院、家族の分断――
そんな非常時に備えて重要になるのが、犬の「外泊しつけ」です。

外泊に慣れているかどうかで、
愛犬のストレスと命のリスクは大きく変わります。


■① なぜ防災に「外泊しつけ」が必要なのか

災害時、次のような状況は十分に起こり得ます。

  • 飼い主がケガや急病で入院する
  • 避難所に犬を連れて行けない
  • 家族が分散避難になる
  • 一時的に第三者へ預ける必要が生じる

このとき、
外泊経験のない犬は強い不安とストレスを抱えます。

防災とは「一緒にいる前提」だけで考えないことが重要です。


■② 「外泊しつけ」が役立つ具体的な場面

日常と非常時の両方で役立ちます。

  • 急な入院・出張で預けるとき
  • 冠婚葬祭などで同伴できないとき
  • 災害で別々に避難せざるを得ないとき
  • 愛犬自身が入院することになったとき

災害時だけの特別な訓練ではありません。
日常の延長として準備できます。


■③ 外出先でもゴハンを食べられる練習

環境が変わると、
食事を拒否する犬は少なくありません。

  • ドライブ先
  • 公園
  • 知人宅

こうした場所で少量ずつゴハンを与え、
「どこでも食べられる」経験を積ませましょう。

これは外泊先だけでなく、
避難所環境への適応力を高める訓練でもあります。


■④ クレートに慣れさせることが最優先

多くの預かり施設や避難時では、
クレートやケージで過ごすことになります。

ポイントは「特別な場所」にしないこと。

  • 自宅の部屋に常設する
  • トイレや入浴時に短時間入ってもらう
  • 「ハウス」の声かけを日常化する

クレート=安心できる場所
この認識を持たせることが、防災では極めて重要です。


■⑤ いきなり外泊させない「段階練習」

初めての預け先で、
いきなり一泊させるのは大きな負担です。

おすすめは、

  • 朝から夕方までの日帰り預け
  • 何度か繰り返す
  • 慣れてから宿泊へ進む

「何もないとき」に練習しておくことが、
非常時の成功率を大きく高めます。


■⑥ 愛犬に合った預け先を事前に探す

施設選びは防災準備の一部です。

確認したいポイントは、

  • 散歩や運動の有無
  • ケージの広さ・雰囲気
  • 夜間のスタッフ体制
  • 愛犬の性格との相性

災害時に初めて探すのは遅すぎます。


■⑦ 「安心できる物」を一緒に預ける

環境変化のストレスを減らす工夫も重要です。

  • 飼い主のニオイがついたタオル
  • 使い慣れたおもちゃ
  • いつものフード

体調を崩しやすい犬は、
整腸剤などを事前に用意しておくと安心です。


■⑧ 飼い主の態度が犬の安心を左右する

預けるとき、
飼い主が不安そうにすると犬にも伝わります。

  • 過度に声をかけない
  • いつも通りのトーンで接する
  • 明るく、あっさり送り出す

飼い主の落ち着き=愛犬の安心です。


■⑨ 防災は「離れる準備」でもある

防災というと、
「一緒に避難する準備」ばかりに目が向きがちです。

しかし現実には、
一時的に離れる状況も想定しておく必要があります。

外泊しつけは、
愛犬の命と心を守るための“静かな防災対策”です。

今日から少しずつ、
できるところから始めてみてください。

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