【防災士が解説】防災×人権としての防災|「助かった後も人間でいられる」ための防災思想

防災は、長い間こう語られてきました。

まずは命を守る。

これは正しい。
しかし現場を見続けてきた中で、
もう一つの事実がはっきりしています。

命が助かっても、人権が失われた瞬間に生活再建は詰む。

ここまで含めて考える防災こそ、
「人権としての防災」です。


■① 防災=人権という考え方

人権としての防災とは、

・助かること
ではなく
・人間らしく生き続けられること

を守る防災です。

防災が目指すゴールは、
生存の継続であり、尊厳の継続です。


■② 清潔である権利

清潔が保てない状態が続くと、

・不快感が慢性化する
・心が荒れる
・判断力が落ちる

という変化が起きます。

清潔は快適さではありません。
思考と判断を守るための権利です。


■③ 着替える権利

着替えられない状態は、

・人前に出るのがつらい
・自分を保てない
・孤立しやすい

状況を生みます。

着替えることは贅沢ではありません。
尊厳を保つための最低条件です。


■④ 眠る権利

眠れない状態が続くと、

・感情が不安定になる
・判断が雑になる
・回復しない

という悪循環に入ります。

睡眠は、
生活再建のための基礎体力そのものです。


■⑤ 判断する余裕を持つ権利

被災後は、

・選択
・決断
・申請

が連続します。

判断する余裕が失われると、

・誤った選択
・取り返しのつかない決断

につながります。

判断の余裕は、
人生を守るための権利です。


■⑥ 尊厳を失わない権利

尊厳が壊れると、

・希望が消える
・行動が止まる
・再建が遅れる

状態になります。

尊厳は感情論ではありません。
生活を動かすエネルギーです。


■⑦ 行政支援だけでは人権は守りきれない

行政支援は、

・命を守る
・最低限を確保する

ことが最優先です。

人権レベルの細部は、
どうしても後回しになります。

だからこそ、

・自律型避難
・避難服
・壊れない避難生活

といった考え方が必要になります。


■⑧ 人権としての防災が目指すもの

人権としての防災が目指すのは、

・助かった後に壊れない
・我慢し続けなくていい
・人として立て直せる

状態です。

これは贅沢ではなく、
現場の現実から生まれた防災思想です。


■まとめ|防災は人権の問題である

防災は、命を守るだけでは完成しません。

結論:
防災の観点では、清潔であること、着替えること、眠ること、判断する余裕を持つこと、尊厳を失わないことは「人権としての防災」であり、これが守られなければ生活再建は成立しない。

防災士として現場を見てきた中で、
人権が守られた避難生活ほど、再建が早く、混乱も少なかった。
防災は今、命から人権へと進む段階に来ています。

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