【防災士が解説】防災×住まい|蛍光灯は2027年末に製造禁止へ。LED交換で火災を防ぐために知っておくべきこと

「え、そうなんですか」
多くの人がそう感じたのが、蛍光灯が2027年末にかけて段階的に製造禁止になるというニュースです。

蛍光灯はすぐに使えなくなるわけではありませんが、いずれLEDへの切り替えは避けられません。
ここで重要なのは、交換方法を誤ると火災につながるリスクがあるという点です。


■① なぜ蛍光灯は製造禁止になるのか

背景にあるのは、蛍光灯に使用されている「水銀」です。

水銀は人や環境への影響が大きく、国際的な取り決めにより、
蛍光灯の製造・輸出入を段階的に廃止していくことが決まりました。

この流れを受け、日本でも2027年末までに蛍光灯の製造が終了します。


■② まだ使える?今すぐ交換は必要?

経済産業省は次のように示しています。

・現在、安全に点灯している蛍光灯は、すぐに交換する必要はない
・ただし、規制開始後は製造されなくなる
・計画的なLEDへの切り替えが必要

つまり、「慌てなくていいが、放置も危険」という状況です。


■③ LEDへの切り替えで注意すべき最大のポイント

最大の注意点は、
すべての蛍光灯が「自分でそのままLEDに替えられる」わけではないということです。

蛍光灯は主に以下の4種類に分かれます。

・電球形
・コンパクト形
・環形
・直管形

種類ごとに対応が異なります。


■④ 自分で交換できるケース

電球形・コンパクト形

口金やサイズを確認すれば、
電球型LEDランプにそのまま交換できるケースがほとんどです。


環形(丸型)

ポイントは「引っ掛けシーリング」があるかどうか。

・引っ掛けシーリングあり → 自分で交換可能
・引っ掛けシーリングなし → 工事が必要


■⑤ 最も危険なのが「直管形」

直管形蛍光灯は特に注意が必要です。

・器具ごと交換 → 電気工事が必要
・ランプだけLEDに交換 → 点灯方式で対応が分かれる

見分けのポイント

「グロースタータ」が付いているかどうか。

・グロースタータあり
 → 専用のLED+スタータに交換すれば自分で可能な場合あり

・グロースタータなし
 → 電気工事が必須

ここを誤ると、発熱・発火の危険があります。


■⑥ 実際に起きている火災事故

NITE(製品評価技術基盤機構)によると、

・過去10年間で不適切なLED交換による事故は12件
・そのうち8件が火災

「とりあえず付け替えた」が、最も危険です。


■⑦ 防災の視点で考える「照明」

照明は、災害時の安全を大きく左右します。

・停電復旧後の通電火災
・老朽化した器具からの発火
・暗闇による転倒事故

10年以上使用している照明器具は、
この機会に器具ごとLEDへ交換することが最も安全です。


■⑧ LED化は防災と暮らしの両立策

LEDには次のメリットがあります。

・消費電力が少なく、停電リスク低減
・長寿命で交換頻度が少ない
・発熱が少なく、火災リスクが低い
・CO₂排出量の削減

防災・節電・安全を同時に進められる対策です。


■⑨ 今日できる小さな行動

・自宅の照明が「どの種類か」確認する
・設置から10年以上経っていないか確認する
・直管形の場合は自己判断せず専門家に相談する

蛍光灯の製造終了は「突然の不便」ではなく、
住まいの安全を見直すチャンスでもあります。

早めの確認と、計画的なLED化が、
将来の火災と災害リスクを確実に減らします。

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