熊本地震から10年、避難所生活による関連死を減らすため、熊本市は大規模な「TKB(トイレ・キッチン・ベッド)避難所訓練」を来年5月に実施します。避難所環境の整備が命を守る重要な要素であることを再認識する機会です。
■① 訓練の目的
熊本地震で発生した関連死の約3割は避難所生活の負担が原因とされます。迅速な環境整備によって関連死を減らすことを狙い、自治体間で物資を持ち寄る全国初の試みとして実施されます。
■② 実施概要
南区の多目的広場(約1万4000平方メートル)で1泊2日、九州市長会や熊本県内の約20自治体と連携し、段ボールベッド、トイレカー、キッチンカーなどを県外自治体からも持ち込む計画です。
■③ 体験型訓練
自治体や企業が運営し、市民も参加可能な体験型訓練とすることで、実際の避難所運営を模擬体験し、避難者の負担軽減策を検証します。
■④ 過去の教訓
熊本地震では県内で275人が犠牲となり、そのうち220人が関連死と認定されました。避難所生活の肉体的・精神的負担が関連死に直結することが調査で明らかになっています。
■⑤ 他地域の事例
一般社団法人避難所・避難生活学会によると、2018年北海道胆振東部地震の避難所では、段ボールベッドを5日以内に導入した場合、血栓が出た避難者の割合が約3分の1に減少しました。
■⑥ 訓練の期待効果
トイレ・キッチン・ベッドの環境整備を迅速に行うことで、避難所生活による健康リスクを低減し、関連死防止につなげることが期待されます。
■まとめ|避難所環境整備の重要性
避難所での生活環境は命に直結する。TKB避難所訓練のような事前準備と自治体間連携が、自律型避難と組み合わさることで、災害時の関連死を大幅に減らす鍵となる。
防災士として現場を見て感じるのは、物資や環境の整備が、避難者の心身の安全に直結するということです。

コメント