消防行政における予防分野の専門性を支える「予防技術検定」について、令和7年度の実施結果が公表されました。現場力・判断力の現状を客観的に把握できる重要なデータです。
■① 令和7年度 予防技術検定 実施結果の概要
令和7年度に実施された予防技術検定の全体結果は以下のとおりです。
- 申請者数:6,476人
- 受検者数:6,059人
- 合格者数:3,488人
- 不合格者数:2,571人
- 全体合格率:57.6%
約6割弱という結果は、予防分野に求められる知識・判断が決して容易ではないことを示しています。
■② 検定区分別の結果と特徴
● 防火査察
- 受検者数:3,106人
- 合格者数:1,876人
- 合格率:60.4%
立入検査や違反是正など、現場経験と法令理解の両立が求められる分野で、比較的高い合格率となりました。
● 消防用設備等
- 受検者数:1,549人
- 合格者数:740人
- 合格率:47.8%
3区分の中で最も合格率が低く、設備基準・技術的理解の難易度の高さが顕著に表れています。今後も重点的な知識整理が求められる分野です。
● 危険物
- 受検者数:1,404人
- 合格者数:872人
- 合格率:62.1%
危険物規制に関する法令・実務が比較的体系化されており、最も高い合格率となりました。
■③ 合格率から見える現場課題
今回の結果からは、以下の点が読み取れます。
- 設備分野の専門性の高さ
- 法令知識だけでなく、現場での実務理解が合否を分ける
- 経験年数だけでは補えない「体系的学習」の重要性
特に、用途変更・個室サウナ・設備改修などが増える中、予防技術者の質は今後さらに問われます。
■④ 令和8年度 予防技術検定について
- 実施時期:令和8年12月上旬(予定)
- 正式日程公示:7月上旬(予定)
受検を検討している職員は、早めの学習計画が重要です。
■⑤ 受検案内の配布方法変更(重要)
令和8年度から、以下の変更があります。
- 紙媒体の受検案内を廃止
- 消防試験研究センター公式ホームページにて
電子版(PDF等)で閲覧・取得
必要に応じて、各自で印刷・保存する運用となります。
■⑥ 防災・予防行政における位置づけ
予防技術検定は単なる資格試験ではなく、
- 火災・事故の未然防止
- 住民の生命・財産を守る判断力の担保
- 消防行政の信頼性向上
に直結する制度です。
現場経験と知識を「言語化・体系化」するための重要な節目として、今後も継続的な受検と育成が求められます。
※ 詳細・最新情報は、一般財団法人消防試験研究センター公式ホームページをご確認ください。

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