【防災士が解説】防災×備蓄品(その5)|“冬の被災生活”で忘れがちな必需品と心の備え

冬の災害では「命を守る備蓄」と同じくらい大切なのが
“心の安定を保つための備え” です。
元消防職員・防災士として避難所・被災地で実際に見てきた、
「持っていれば絶対に助かった」ものをまとめて紹介します。


■① 温かい飲み物の力を甘く見ない

被災地で心も体も救われるのが 温かい飲み物

  • 使い捨てカップ
  • 粉末スープ
  • ほうじ茶・緑茶パック
  • ココア・生姜湯・白湯パック

“体が温まる”だけでなく、不安が落ち着く効果も大きい。
冬の避難生活では精神面の支えにもなります。


■② 食事は「温度」が最大の安心につながる

冬の避難所で一番つらいのは 冷たい食事が続くこと

備えておきたいのは:

  • 温めず食べられる総菜
  • レトルト食品
  • カセットコンロ
  • ガスボンベ(多めに)

被災地では “温かいご飯が出ただけで泣いた” という人も多かったのが印象的です。


■③ 甘いものは心の非常食になる

ストレスで睡眠・気力が奪われる冬の避難生活。
そこで役立つのが 甘いもの

  • チョコレート
  • ビスケット
  • おしるこパック
  • キャンディ

消防学校の派遣業務でも、被災者にチョコを渡すだけで
顔色が変わるほど喜ばれる場面を何度も見ました。


■④ 子ども向けの“退屈しのぎ”は本当に必要

冬は外で遊べず、避難所の室内も寒く狭い。
子どもたちは大きなストレスを抱えます。

備えて助かったもの:

  • 塗り絵・色鉛筆
  • トランプ
  • 小さいパズル
  • シールブック
  • 折り紙

被災地でよくある後悔が
「子どもが泣き続けて周囲に気を使い、親が限界に…」 というもの。
小さな遊び道具が家族全体を守ります。


■⑤ “匂い対策”は冬の避難所で必須

冬の避難所は換気が少なく、ニオイ問題が深刻化します。

必要なもの:

  • 消臭スプレー
  • 防臭袋
  • 使い捨て手袋
  • ウェットティッシュ
  • 汗ふきシート

匂いはトラブルの原因にもなりやすいため、
“嫌な思いをしないための備え”は本当に重要です。


■⑥ 乾燥対策は生活の質を大きく変える

冬の避難所は驚くほど乾燥しています。

おすすめ備蓄:

  • ワセリン
  • リップクリーム
  • ハンドクリーム
  • 目薬

乾燥はのどの痛み・感染症・肌荒れを招き、
睡眠の質まで低下させてしまいます。


■⑦ ライト・ランタンは“光量”より“安全性”

冬の停電時、明かりがないと気力が一気に落ちます。

選ぶポイントは:

  • 電池式または手回し式
  • 子どもでも安全に使える
  • まぶしすぎない優しい光

被災地で多かったのが
「スマホのライトだけで数日過ごしてしまい、バッテリーが枯渇した」 というケース。
ライトはスマホと別に必ず必要です。


■⑧ “ストレスとの戦い”を想定して備える

冬の避難所は寒さ・不安・睡眠不足の三重苦。
その結果、被災者同士のトラブルも非常に増えます。

役立つもの:

  • 耳栓
  • アイマスク
  • 小型ラジオ(情報源)
  • メモ帳(心の整理・家族連絡)

過去、避難所支援に入った際
「耳栓があれば眠れたのに…」
「情報が入らず不安が増した…」
という声を多く聞きました。


■まとめ|冬は“心の備蓄”が生存力になる季節

冬の災害は、物資不足だけでなく精神の消耗が激しい季節です。
そのため、暖を取る備品と同時に 心を保つ備蓄 が重要になります。

結論:
冬の備蓄は、“寒さ・食事・心のケア”の3本柱で準備することが命を守る。
防災士として、被災地で何度も見てきた現実から強くお伝えします。

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