災害時の医療というと、重傷者や救急搬送が注目されがちです。しかし現場で本当に多いのは、「本来なら命に関わらない軽症が、環境悪化で重症化するケース」です。これはSDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」を防災の視点で考えるうえで欠かせない課題です。
■① 災害時に増えるのは“大けが”ではない
被災地で実際に多いのは、
・小さな切り傷
・擦り傷
・打撲
・軽い発熱
といった日常レベルの不調です。しかし、医療環境が崩れることで状況は一変します。
■② 医療アクセスが一気に低下する
災害発生直後は、
・病院が被災
・道路寸断
・医療スタッフ不足
が重なり、普段ならすぐ診てもらえる症状でも放置されがちになります。
■③ 避難生活が体調を悪化させる
避難所や在宅避難では、
・睡眠不足
・ストレス
・栄養不足
・寒暖差
が続きます。これにより免疫力が低下し、軽症が悪化しやすくなります。
■④ 現場で見た“誤解されがちポイント”
多くの人が、
「少しの傷だから大丈夫」
と考えがちですが、消毒できない環境では感染症リスクが急上昇します。実際、化膿や発熱につながる事例は少なくありません。
■⑤ 高齢者・持病のある人ほど影響を受ける
高血圧、糖尿病、呼吸器疾患などを抱える人は、
・薬が切れる
・体調管理ができない
ことで急激に悪化する恐れがあります。これは命に直結します。
■⑥ 実際に多かった失敗
実際に多かったのは、
・常備薬の備蓄がなかった
・処方内容を誰も把握していなかった
・お薬手帳を持っていなかった
というケースです。薬がないことが最大のリスクになります。
■⑦ 行政側が言いにくい本音
行政側が言いにくい本音として、
「全員分の医療ケアをすぐには提供できない」
という現実があります。医療は最優先でも、限界があります。
■⑧ 個人でできる健康防災
個人ができる備えとして、
・常備薬を最低1週間分
・簡易救急セット
・体温計
・マスク・消毒用品
を準備することが、健康被害を防ぐ第一歩です。
■まとめ|軽症を軽症のまま終わらせる
SDGs目標3を防災で考えると、
「命を救う医療」だけでなく、
「悪化させない環境づくり」が重要です。
結論:
軽症を放置しない備えが健康被害を防ぐ
防災士として現場を見てきて感じるのは、災害時に本当に人を苦しめるのは“大けが”よりも“積み重なる小さな不調”だということです。

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