【防災士が解説】“車中泊避難の正しいやり方”|エコノミークラス症候群を防ぎ、命を守る必須ポイント

災害時、車中泊避難を選ぶ人は年々増えています。
しかし、やり方を間違えると
エコノミークラス症候群(血栓症)で命を落とす危険 があるのが車中泊。

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「車中泊 避難」「車中泊 エコノミー症候群」
の王道テーマを、防災士として“正しい命の守り方”でまとめます。


■ 結論:車中泊避難で命を守るための5原則

① シートは完全に倒さない(足を圧迫しない)
② 2〜3時間に一度は必ず外に出て足を動かす
③ 水分をしっかり取る
④ 窓の換気を確保
⑤ 防寒・暑さ対策を常備

この5つを守るだけで、車中泊は安全レベルが大きく上がります。


■ ① シートの“深いリクライニング”は最も危険

深く倒すと太ももの付け根が圧迫され、
血流が悪くなり 血栓ができるリスクが急上昇。

安全な角度は
● “浅めの角度”
● 足元に余裕を作る
● 腰から太ももを圧迫しない形

シートを水平にするより
“脚を動かしやすい姿勢”が命を守ります。


■ ② 2〜3時間に1回は外に出て「ふくらはぎを動かす」

ふくらはぎは“第二の心臓”。
動かさないと血流が止まり、血栓症を引き起こす。

オススメ運動は…

● 足首回し
● つま先立ち・かかと上げ
● 深呼吸して全身を伸ばす

必ず外に出て体を伸ばすこと。
夜間は車外が危険な場合は、車内で足首回しだけでもOK。


■ ③ 水分は“こまめに”飲む(脱水が最悪の敵)

血栓症は“脱水”で一気にリスクが上がります。

● お茶
● 水
● スポーツドリンク

少量でいいので、定期的に水分を取ること。


■ ④ 換気は命に直結(窓を完全に閉めるのはNG)

湿気・二酸化炭素・熱気がこもると
● 頭痛
● めまい
● 判断力の低下
● 体温上昇

が発生し、非常に危険。

● 少しだけ窓を開ける
● 換気グッズ(網や防虫ネット)を活用

※エンジンかけっぱなしは「一酸化炭素中毒」の危険あり。


■ ⑤ 防寒・暑さ対策は“生死を分ける”

季節に関係なく、車中泊は寒暖差が極端。

● 夏 → 車内が急激に高温
● 冬 → 車内が一気に冷える

必要なものは…

● 毛布
● アルミブランケット
● 扇風機
● 日よけ
● 首元の冷却タオル

“温度管理が命を守る”と覚えておく。


■ 車中泊避難で絶対にやってはいけないNG行動

● エンジンをかけっぱなしで寝る(死亡例多数)
● リクライニングを深く倒して長時間同じ姿勢
● 窓を完全に閉め切る
● 車に家族全員が密集して寝る
● 水分を控える
● 避難所の情報を確認しない

どれも“命に関わる危険行動”。


■ 子ども・高齢者がいる家庭は特に注意

子ども:体温調節が苦手、脱水しやすい
高齢者:血栓症リスクが高い

車中泊は便利でも、安全性は下がるため
可能であれば避難所や親戚宅を優先 しましょう。


■ 車中泊用に備えると安心なアイテム

● ネックピロー
● 窓の目隠しシェード
● モバイルバッテリー
● 折りたたみテーブル
● 断熱マット
● 小型ランタン
● 防虫ネット
● 飲料水

これらがあるだけで快適さが桁違い。


■ まとめ(車中泊は“正しい方法なら”安全)

車中泊は避難方法のひとつとして有効ですが、
正しい知識がないと命に関わります。

● 姿勢
● 水分
● 換気
● 温度
● 定期的な運動

この5つさえ守れば、
車中泊避難は“安全な選択肢”になります。

家族の命を守る正しい車中泊を、ぜひ覚えておいてください。


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